朝日新聞「慰安婦報道」全真相! 「売国奴」と呼ばれた記者の現在---元朝日新聞記者・植村隆インタビュー (後編) 青木理著『抵抗の拠点から 朝日新聞「慰安婦報道」の核心』より 【前編】はこちらをご覧ください。 元慰安婦を探して韓国へ 植村氏が語る朝日の大阪本社社会部の雰囲気は、私も通信社の駆け出し記者としてほぼ同時期、大阪社会部に在籍したことがあるから、実感としてよく分かる。 在日コリアンや被差別部落が多い大阪の社会部には、各社とも人権問題や民族問題を主に担当する記者を置いていて、その世界に精通したベテランの記者やデスクが必ずいた。近ごろはめっきり少なくなってしまったらしいが、東京の社会部にだって、大阪ほどではないにせよ、平和や人権問題を担当するデスクや記者はいたものだった。 だが、そうしたデスクや記者は、どちらかといえば社会部の中で傍流というべき存在だった。東京や大阪に限った話ではないが