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ブックマーク / cruel.hatenablog.com (39)

  • 『プレジデント』:あっらお下劣と思ったら、意外といいこと書いてるがピケティあんまし関係ない。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    PRESIDENT (プレジデント) 2015年 3/16 号 出版社/メーカー: プレジデント社発売日: 2015/02/23メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る きたきたきた〜〜っ! こういうお下劣な特集待っておりましたよ〜!! [タイプ診断]あなたはお金が貯まる「r型」か、お金が逃げる「g型」か ピケティセオリーを職場に応用:時間半分、100倍稼ぐ「r型」仕事術 ここで大差! 人生が好転する「r型人間」の時間習慣:オンとオフを分けないr型、イライラしやすく落ち込みがちなg型 おまえなあ、ええ加減にせんかっ! という感じだが、こういうノリは実はきらいではない。そして、cakes の連載ではネタで使ったけれど、実は決して悪いことは書いてない。 rというのは資収益率で、資というのは広く考えれば身体も教養も交遊範囲もみんな資だから、それを大事にして遊びによるリフレッシ

    『プレジデント』:あっらお下劣と思ったら、意外といいこと書いてるがピケティあんまし関係ない。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ピケティにからんで日本の格差について - 山形浩生 の「経済のトリセツ」

    21世紀の資 作者: トマ・ピケティ,山形浩生,守岡桜,森正史出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2014/12/09メディア: 単行この商品を含むブログ (107件) を見る ピケティがらみの話で、そろそろデータを見た人が反論を始めている。そして、日の状況はちがう、日はまれに見る平等社会、日は格差が開いていないどころかかえって狭まっている、よってピケティなんかダメ、という議論をしている。 さて、ピケティを盲信して格差、格差、この世の終わりだ資主義の宿痾だ革命だマルクス様の復活だついでにアベノミクス許さんとさわぐのはたいへん愚かで恥ずかしいことなので、やめていただきたいところ。金持ち儲かるんだろ、知ってたぜ、常識だフン、どうせオレたち貧乏人はいくら頑張ってもダメなのよ、ついでにアベノミクス許さん、とかいった間抜けな発言は、ツイッターくらいにとどめておいてほしい。 その意味

    ピケティにからんで日本の格差について - 山形浩生 の「経済のトリセツ」
  • 『トマ・ピケティの新・資本論』:時事コラムで仏欧のローカルネタが中心。入門にはつらいんじゃない? - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    トマ・ピケティの新・資論 作者: トマ・ピケティ,村井章子出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2015/01/23メディア: 単行この商品を含むブログ (7件) を見る ある意味で便乗と言えるけど、ピケティ自身の手になるという意味では他から一歩抜きん出た。 ただ帯に「ピケティによるピケティ入門」とあるけれど、それはきついんじゃないだろうか。ピケティの新聞時事コラムの選集となっているので、ほとんどすべてのコラムはフランス(二割くらい欧州全体、たまにアメリカその他)のローカルなネタをめぐるものとなっている。たとえば、フランスの議員の政務調査費が領収書いらないとか、フランスの相続税が変わったとか、フランスの小学校が水曜休みなのはけしからんとか、EUの総会が財政統一に乗り気でないとか。そのローカルなネタのほとんどについて、書の読者はほぼ知らないと思う。そして知っても他国の細かい法制や

    『トマ・ピケティの新・資本論』:時事コラムで仏欧のローカルネタが中心。入門にはつらいんじゃない? - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ダイヤモンドのピケティ特集:周辺の反応に力点。いちばんの見所は奥谷禮子の支離滅裂な極悪ぶり。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    週刊ダイヤモンド 2015年 2/14号 「雑誌] 出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2015/02/09メディア: 雑誌この商品を含むブログ (4件) を見る 週刊ダイヤモンドもピケティ特集。そろそろ、ピケティそのものの解説はみんな傷気味だろうから、その周辺の話題に話を広げている。 1番の目玉は、ピケティX池上彰対談でしょうね。夢の対談というけど、もっといい夢みたいなあ。例のピケティ東大講演の後でやったみたいだ。それで池上彰がいたのか。あのまま別室で対談したのかな。 内容はいつもながら。正直いって、ピケティの各種インタビューはどれを読んでも、あらゆる人がまったく同じ質問をしていて、答えもまったく同じ。つまらないことおびただしい。多少つっこんでおもしろい話をしているのが、ピケティと吉川洋の対談だけ。あまりにひどいんじゃないの、と思う。 でも今回のやつでは、文学っぽい関心の話が

    ダイヤモンドのピケティ特集:周辺の反応に力点。いちばんの見所は奥谷禮子の支離滅裂な極悪ぶり。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 橘木『21世紀の資本主義を読み解く』:便乗本の中では視野が広いが、第4章は誠実さを疑う - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    21世紀の資主義を読み解く 作者: 橘木俊詔出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2015/01/24メディア: 単行この商品を含むブログ (3件) を見る これまで紹介した竹信や池田のとはちがい、単純なピケティあんちょこではない。だから、『21世紀の資』と抱き合わせ販売されていない書店も多い。でも現時点では、ピケティのをもっと広い視野の中におさめて解説したという意味では(その意味に限っては)、最も有益なじゃないかと思う。 絶賛ではない。特に帯に「ゼロ成長を肯定することこそ日経済を潤す唯一の方法だ!」と書いてあるので、ぼくはかなりの間、手に取る価値もない駄だと思っていたし、また実際に手に取ってみても、これを論じた部分 (pp.145-160、さらには第4章すべて) というのは、くだらない有害な部分だと思う。これがあるので、手放しで奨めたくはない。 でも、それ以外の部分は結構

    橘木『21世紀の資本主義を読み解く』:便乗本の中では視野が広いが、第4章は誠実さを疑う - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ピケティ東大講義:教授どもは機会を無駄にするな! - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ピケティ東大講義、近所なのでのぞきにいきました。 プレゼンは、一昨日の有楽町マリオンでやったものとほぼ同じ。説明はちょっと詳しかった。しかし…… 司会者はあまり英語うまくなかったけど、まあ一応やるべき務めは果たしていたのでよしとしましょう。講義は少し時間が押し気味。問題は、講演のあとで「対談」と称する代物。 石田英敬教授(図書館の副館長だって)なる人物が出てきて、これ以上はないというくらい中身の薄いスライドを並べて、それをド下手な英語で要領を得ない説明で塗り固める。「ピケティ教授の研究は、長期に着目した」「世界の難問に取りくんでいる」等々、それぞれ5秒で言える(そして言わずもがなの)内容を、うだうだうだうだ5分に引き延ばし、会場からは苦笑嘲笑苛立ちが目に見えるくらい濃厚にたちのぼっているのも気に留めず、35分しかなかった残り時間のうち、20分をこれで浪費。「学生はみんな、萎縮せずに積極的に

  • ピケティあんちょこ、あげよう。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    21世紀の資 作者: トマ・ピケティ,山形浩生,守岡桜,森正史出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2014/12/09メディア: 単行この商品を含むブログ (107件) を見る 某所のために作ったピケティあんちょこ、みんなにもあげよう。そこらの解説より詳しいよ。いずれこれをベースに書いてもいいけど、まずはこれで。読書会とかしてる人々はご活用ください。 ピケティ『21世紀の資』訳者解説 v.1.1 (pdf, 686kb) ピケティ『21世紀の資』訳者解説 v.1.1 印刷用 (pdf, 624kb) ちょっと加筆してバージョンアップしました。あと、印刷用バージョンも作った。トナーが節約できます。(02.02) 山形浩生の「経済のトリセツ」 by 山形浩生 Hiroo Yamagata is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承

    ピケティあんちょこ、あげよう。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ピケティFAQ:いろんなところで出てくる話のまとめ - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    21世紀の資 作者: トマ・ピケティ,山形浩生,守岡桜,森正史出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2014/12/09メディア: 単行この商品を含むブログ (107件) を見る ピケティについて、訳者としていろんなところで話をきかれるんだが、だいたい出てくる話は同じ。ツイッターとかで、ピケティに仮託してあれこれ言う人たちの言うことも似たり寄ったり。その一方で、当に重要とか鋭いとか思われる質問をする人はあまりいない。 そんなことで、とりあえずFAQをまとめました。長いなので、部分的に取り出せばどんな意見でも裏付けは出てくるだろう。でも常に全体の文脈や、話全体の文脈は理解してものを言いたいものです。ピケティのあのは、「理屈はどうあれデータ見たらこうなってるんです」というのが最大の強みでもあり、それが一方で部分的な弱みにもつながっている。一方で、あのの記述がピケティの見解のす

    ピケティFAQ:いろんなところで出てくる話のまとめ - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    tatsuh
    tatsuh 2015/01/30
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  • 岩田規久男の講演会に行ってきた! - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    注:写真と文はあまり関係ありません。 岩田規久男は、日銀副総裁になってから一部の人に引きこもりとまで揶揄される露出の少なさで、人前に顔を出すのは久々という感じ。で、今日は如水会館で講演があったので、のぞいてきたよ! ……といっても、先日の黒田総裁講演もあるので、そーんなに期待していなかったんだけれど、結果的にはかなりおもしろかった。 講演体 客は、月曜午前という時間帯なので仕方ないことだが、暇そうなジジイ比率がきわめて高く、これが後で禍根を……でもあとは結構まじめそうな人々。で、中身だが、まあ四の五の言わずにこの配布資料を見ろや。どんな話をしたかわかるでしょ。日銀の公式発表です。 2014.06.30 岩田規久男講演会資料とメモ(pdf 880kb) でも、いろいろな指標をまとめて並べてくれているので、わかりやすい。あと、フィリップス曲線は明解ですな。あと、「日銀のコミットメントとは、

    岩田規久男の講演会に行ってきた! - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    tatsuh
    tatsuh 2015/01/30
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  • 読売新聞社説:読んでないなら無理して知ったかすんなって。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    昨日、読売新聞のピケティ特集についてそこそこほめたけど、なに、なんか社説もピケティネタだったの? ツイッターでいろいろ罵倒されていたのを見て、最初はあの記事の話だと思ってしまい、ずいぶん思いこみの激しい理不尽な罵倒をされていると思ったんだけれど、実は以下の社説だったんですねー。 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150125-OYT1T50131.htmlweb.archive.org ……恥ずかしい。まともに読んでない人が、巷のアンチョコ紹介記事読んだだけでなんか言おうとするとこうなります、という見みたいな代物ですな。 資主義国で格差が際限なく広がるメカニズムの論理的な説明はできるのか。他の指標を用いても同じ結論が得られるのか。 って、したり顔で書くけど、一応、あのはそのメカニズムについてある程度の論理的な説明にはなってるはず。弱いリンクはあ

  • 「東洋経済」ピケティ特集:よくできているんじゃない? - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    週刊東洋経済 2015年 1/31 号 [雑誌] 出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2015/01/26メディア: 雑誌この商品を含むブログ (4件) を見る 東洋経済の2015.01.31号がピケティ特集。ざっと見たけれど、なかなかいいできだと思う。前半はピケティに関する特集、後半はピケティとは関係なく、経済学おもしろいトピックをいろいろ紹介。 pp.46-95というかなりのページを割いた特集で、内容も結構充実している。特によくできているのは、pp.58-63。r>gについて、かなり深い分析と、経済学におけるこれまでの分配の扱いについて。よく調べてあるし、まとまりもいい。 pp.64-65のピケティ批判論の紹介は……メンツはカラフルだけれど(グリーンスパンsan、ジョーンズ、コーエン、アセモグル他)、どれもブログの感想文や印象批評レベルの批判コメントばかりなので、そんなに深く

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  • 『現代思想』別冊ピケティ特集:いいでき、買って損なし。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    現代思想 2015年1月臨時増刊号◎ピケティ 『21世紀の資』を読む -格差と貧困の新理論- 作者: トマ・ピケティ,ポール・クルーグマン,デヴィッド・ハーヴェイ,スラヴォイ・ジジェク,浜矩子,橘木俊詔,竹信三恵子,伊藤誠出版社/メーカー: 青土社発売日: 2014/12/12メディア: ムックこの商品を含むブログ (6件) を見る はじめてこの『現代思想』ピケティ特集のニュースを見たときにまっ先に眼に飛び込んできたのは、紫ばあさんがなんか書いているということで、それだけでこれがとうていまともなもんじゃないな、と思うのは人情でしょう。 ということで、正直いって買うのさえためらっていたんだよね。でも買って良かった。もちろん雑誌の常として玉石混交なんだけど、玉の比率が非常に高い。以下にざっと: ピケティのインタビューが二 どちらも短いけれど、時事的なテーマも含め、聞くべき事(まともな人なら

    『現代思想』別冊ピケティ特集:いいでき、買って損なし。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    tatsuh
    tatsuh 2015/01/27
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  • 竹信『ピケティ入門』:素養のない人が書いたアベノミクス重箱のすみつつき本。ピケティ解説はまちがってはいない。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ピケティ入門 (『21世紀の資』の読み方) 作者: 竹信三恵子出版社/メーカー: 金曜日発売日: 2014/12/08メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (10件) を見る ピケティ便乗解説がいくつか出てきた。市が栄えるのは結構なことです。でも訳者としては、できればきちんとした解説になっていてほしいな、と思うのは人情でしょう。そんなわけで、一応見てみました。その筆頭が、この赤い。そしてその評決は…… あまりおすすめできないと言わざるを得ない。 1. 解説部分は、まちがってはいない……が、素養がないのはモロバレ まず、第1章と第2章では、ピケティ『21世紀の資』の概略説明。ここのところは、まちがってはいない。まちがってはいないんだが、見た瞬間にこれを書いたのがこの分野の素養のまったくない人間だということがすぐわかる。 ピケティの基的な式は、r > g というや

    竹信『ピケティ入門』:素養のない人が書いたアベノミクス重箱のすみつつき本。ピケティ解説はまちがってはいない。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    tatsuh
    tatsuh 2015/01/27
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  • 池田『日本人のためのピケティ入門』:pp.38-47をとばせばアンチョコとしてはOK - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    人のためのピケティ入門: 60分でわかる『21世紀の資』のポイント 作者: 池田信夫出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2014/12/12メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (8件) を見る ピケティのアンチョコ、お次はこれです。 期待している人には申し訳ないんだが、アンチョコとしては決して悪いではない。もちろん、『21世紀の資』は言っていることはストレートなので、アンチョコ部分はだれが書いても大きくまちがえることはない。昨日の竹信金曜日も、そこのところははずしていない。が、アンチョコとして使うには、つまみいしやすいというのも重要な条件だ。書はそっちの点もうまく出来ている。だから当に手抜きをしたい人には、こののほうが向いてるかも。 もちろん中身は薄いよ。でもそのためのだから仕方ない。一応Q&A形式でまとめていて、その形式も中身はぼくの

    池田『日本人のためのピケティ入門』:pp.38-47をとばせばアンチョコとしてはOK - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    tatsuh
    tatsuh 2015/01/27
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  • 読売新聞のピケティ話:なかなかよいでき。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    読売新聞の2015.01.27号13面に、ピケティ『21世紀の資』についての記事が出ていた。ツイッターとかを見ていると、論難する声とかもあったので、なんかまたろくでもない代物になっているんじゃないかとかなり不安に思ってチェックしてきました。 結論としては、なかなかよくできているんじゃないかな。あのをめぐる議論の広がりをおおむねよく伝えていると思う。論難している人は、絶賛になっていない、批判的な声を紹介している、ということで読売新聞は新自由主義の金持ち優遇で偏向しているからピケティを潰そうとしてるんだ、みたいなニュアンスのようだ。でも、批判は批判、議論が広がるのはだれにとってもよいことだ。 構成としては データや手法について批判が出ている フィナンシャルタイムズ (FT) に批判が出て、改ざんだつまみぐいだと指摘された フェルドシュタインが、アメリカの税制改正の影響を考慮していないと批判

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  • 竹信本は、ぼくとかに指摘されてガンマを直した模様。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    ピケティ入門 (『21世紀の資』の読み方) 作者: 竹信三恵子出版社/メーカー: 金曜日発売日: 2014/12/08メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (9件) を見る さっき書店で見たら、竹信が第六版になっていて(刷りだと思うんだが、週刊金曜日は刷りと版とを区別しないのかな)、以前ぼくが指摘した γ(ガンマ)になっていた部分が、r に直っておりました。どの版から修正したのかは不明。 今後買う人が、変なまちがいをしなくなるという意味で、こういう修正は大歓迎。ちゃんとやってくれてよかった。でも、これまで買ってくれた人に周知させる配慮も必要だと思う。 山形浩生の「経済のトリセツ」 by 山形浩生 Hiroo Yamagata is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承 3.0 非移植 License.

    竹信本は、ぼくとかに指摘されてガンマを直した模様。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • アメリカ経済学会大会のピケティセッション:すばらしい。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    21世紀の資 作者: トマ・ピケティ,山形浩生,守岡桜,森正史出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2014/12/09メディア: 単行この商品を含むブログ (107件) を見る ピケティ『21世紀の資』は分厚いし、データも重いし、印象批評以上の批判がなかなか出てこなかった。これは日はもとよりアメリカでも同じ。でも刊行が半年先行した英語圏では、そろそろまともな反論や批判(いい意味で)が出てき始めた。 現時点で、それを最もうまく(そしてまとまった形で)整理したのが、2015年のお正月にボストンで開催されたアメリカ経済学会大会で、グレッグ・マンキューを座長に開催された、ピケティ『21世紀の資』をめぐるセッションだと思う。その予稿集がマンキューのブログに挙がっている。 GREG MANKIW'S BLOG: Me at the ASSA Meeting (2015.1.1) 批判の

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  • エアーズ『その数学が戦略を決める』ワイン方程式のまちがい? - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    その数学が戦略を決める (文春文庫) 作者: イアンエアーズ,Ian Ayres,山形浩生出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/06/10メディア: 文庫購入: 34人 クリック: 303回この商品を含むブログ (76件) を見る 上記の拙訳、ぼくの訳書のなかでも比較的売れ行きがよく、いまのビッグデータブームを先取りしたでもあるし、なかなかおもしろい。 で、その冒頭のところに、アッシェンフェルターによるワイン方程式が出てくる。 ワインの品質 = 12.145 + 0.00117×冬の降雨量 + 0.0614 ×育成期平均気温 - 0.00386×収穫期降雨量 というもの。さて、最近いくつかのウェブサイトで、これがまちがってるという指摘が行われた(というかかなり前のやつもあるけどぼくが気がついたのが最近ということ)。以下の三つ: horioの雑記帳:ワイン方程式の論文とデータを見

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  • イギリス社会学のピケティへの反応は……イマイチ。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    The British Journal of Sociology:Special Issue Piketty Symposium 2014.12 イギリス社会学ジャーナルなる雑誌が、社会学としてピケティ『21世紀の資』について2014年暮れにシンポジウムを開いたとか。ぼくはこの業界に詳しくないけど、イギリス社会学会のえらい雑誌みたいだ(ちがったら教えて)。その論文集が出ている。 ピケティは、自分の経済学歴史学との間隙に成立したものたと主張している。そして経済学はいばりんぼうをやめて、他の社会科学との協力を進めなくてはいけない、と述べている。だから、こういうアプローチは大歓迎だろう。そして、分析として社会学的な知見が活かせそうな部分もいろいろありそうだ。というわけで見てみたんだが…… ……なんか、あまり生産的な中身がないよ。冒頭のSavage論文は、それなりに明解で、ピケティがどんな

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  • 異物混入のご報告とお詫び - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    先日、貧乏人への施しとトリクルダウン実証実践の一環といたしまして、コーヒーによる汚損が見られたピケティ『21世紀の資』をこのワタクシめが鷹揚にも底辺貧困層に恵んでやったのは皆様も記憶に新しいところかと存じます。おかげさまをもちまして当該企画は、受益者の皆様にはたいへん好評をもって迎えられました。ひいては、我が国におけるピケティの受容と理解にも大きく貢献したものと自負しております。 しかしながら、その後内部調査の結果として、当該コーヒートリクルダウンの汚損ピケティに異物混入と偽装の事実が明らかとなりました。 経緯: コーヒーがトリクルダウンしたのは事実であったが、カバーおよび帯に使用された紙の撥水性がきわめて高く、美しい汚損が生じていないケースが存在した。この問題について現場では、コーヒーのいれ直しや種類の検討による再加工といった適切な処理を行わず、こうした瑕疵の存在を隠蔽したうえ、独断

    異物混入のご報告とお詫び - 山形浩生の「経済のトリセツ」