今年6月に成立した改正(改悪)入管法をめぐり、国会で大問題となったのが、難民認定制度の「闇」だ。中でも、その発言が入管法の改正(改悪)の根拠となった柳瀬房子・難民審査参与員(NPO法人「難民を助ける会」元名誉会長)をめぐっては、その信憑性や認定率の低さ、111人いる難民審査参与員の中で、柳瀬氏に割り振られる審査が年間全体の4分の1と異常に多いなどが指摘され、制度そのものへの信頼を揺るがす事態となった。このような状況に対し、現役の参与員や元参与員からも、疑問や批判の声が上がったが、これらの声を黙殺しているのが、法務省の齋藤健大臣である。会見で、あくまで柳瀬氏を特別扱いする一方、他の参与員達からの異論を聞くことについては明言を避けた。 〇柳瀬房子氏の発言 難民審査参与員は、難民認定の一次審査に不服を申し立てた申請者を、改めて審査し、難民として認めるべきかどうかを法務大臣に助言する。その参与員の