裸の王様に「王様、裸!」と告げる子供が、最も無垢で、最も無粋であることを踏まえた上で。 外山恒一というピエロの残したもの 外山恒一が2007年都知事選の政見放送でやってみせたのは、「表現の自由(笑)」とやらが、本来最もそれを侵害すると想定された来た国家によって、実は一番保証されている(政見放送という国が用意した枠組みにも関わらず、あの内容が検閲されない)ということの暴露である。民間の番組では決して放送されぬ内容が、政見放送で許されたということ。民主主義国家における「民」の惨状がそこで白日に晒された。 そしてそれがyoutubeで、ニコニコ動画で繰り返し再生されたこと、つまり「ネットでの支持(笑)」が擬似的に回収できたこと。これらは「外山恒一」という人物を通して、この国に存在すると思われてきた「表現の自由」「ネットを通じた大衆の支持」なるものに強烈な「(笑)」が付与されたことの証左に他ならな