「オルタナ右翼(Alt-Right)」の論壇となったニュースサイト『ブライトバート・ニュース』は、トランプ政権の「黒幕」スティーブ・バノンが2007年の創設時から関わり、2012年から経営者となった。バノンと「オルタナ右翼」が結びつけられて語られるゆえんだ。だが、両者の結びつきは単純ではない。また、「オルタナ右翼」=「白人至上主義」ないし「白人民族主義」と一本線でつなぐのも、考えものだ。そこには複雑な経路がある。連載の(4)ではそのことを考えた。定義の難しい「オルタナ右翼」の内部の多様性についても、ブライトバートの編集幹部である若手論客ミロ・イァノプロスらの「主流派保守のためのオルタナ右翼ガイド」を手掛かりに探ってみた。【「トランプの黒幕『バノン』の世界観(4)『オルタナ右翼』の淵源と多様性」2017年2月17日】