前回、「なかなか減塩できない人は、カリウムを多くとるという手がある」という話をした(「薄味じゃなくてもOK!高血圧を予防する意外テク」参照)。今回はカリウムのとり方について解説しよう。 細胞の機能を維持し、余分なナトリウムを排泄するカリウム カリウムは成人では体重1kgあたりに約2g含まれている。そのほとんどが細胞内に存在し、ナトリウムとコンビで細胞の機能を支えている。 細胞が活動するためには、その内外に水分が必要だ。「細胞内液にはカリウムが、細胞外液にはナトリウムがそれぞれ多く含まれています。細胞膜にはカリウムとナトリウムを汲み出すポンプ機能がついていて、細胞内外の濃度が一定になるように調節しています」(女子栄養大学栄養生理学研究室教授の上西一弘氏)。 過剰にナトリウムを摂取したり、カリウムが不足したりすると、カリウムが細胞外に出てしまい、細胞の機能を維持できなくなってしまうのだという。