この人こそ文字通りの「バッタもん」でしょう。1960年にチャビー・チェッカーが大ヒットさせた「ツイスト」は、あらゆる意味で象徴的な出来事でした。そのもたらしたものとは、まずこの曲を境に流行の踊り方や新しい踊り方とその名前をタイトルにしたり関連づけた曲をセットにして商売することがヒット曲作りのパターンの一つになったこと(サム・クックの Twistin' the Night Away、ルーファス・トーマスの Walking the Dog、Do the Funky Chicken、スモーキー・ロビンソンの Mickey's Monkey、ジェイムス・ブラウンのMother Popcorn、踊りは流行らなかったアーチ−・ベルの Tighten Up、など)、そしてテレビ番組などで白人の10代の少年少女が無邪気に踊る中で黒人がニコニコしながら歌い踊るといったような固定観念が定着したことでしょう。