切手というモノを、ちょっと違った角度から眺めてみると、あなたの知的好奇心をくすぐる新たな発見がイロイロあるのです。そんな切手の面白さを綴っていこうと思っています。 2018年に米国のトランプ政権が経済制裁を再開して以降、深刻な物価高騰が続いているイランで、おととい(4日)、通貨単位を1万分の1に切り下げ、現行のイラン・リヤールに代わり、新通貨の“トマーン”を導入する貨幣銀行法改正案が国会で可決されました。というわけで、きょうはこの切手です。(画像はクリックで拡大されます) これは、1885年、ガージャール朝(カージャール朝とも)支配下のイランで、国王ナーセロッディーン・シャー(在位1848-96)の肖像を描く5フラン切手(1882年発行)に、1トマーンの額面と“OFFICIEL”の文字を加刷して発行された切手です。ペルシャ/イランの切手で、トマーンの額面が表示された切手はこれが最初です。