企業を支えるのは製品やサービスではなく社員だ。一人一人が持つ才能をいかに発揮してもらうか、人事システムは単なる給与システムから戦略的な役割を担いつつある。SAPが2012年に買収した人事・タレント管理のクラウドサービス「SuccessFactors」でクラウド&オンプレミスHR担当プレジデントのマイク・エトリング(Mike Ettling)氏に日本の人事システムのトレンドや課題について話しを聞いた。(以下、敬称略) グローバルの日本企業は「二重アプローチ」に悩んでいる ――日本の人事システム分野のトレンドは。 エトリング 日本は国際拠点を持つ企業数が世界で3番目に多い市場だが、これら国際拠点を持つ企業はこれまで、人事システムで”二重アプローチ”をとってきた。つまり、国内と国外とで別のやり方を導入していた。しかし、ここにきて大きなシフトが起こっている。 要因は2つある。1つ目として、日本企業