佐渡島なればこそ通常のプラセボに対する認識は、ニセモノだの、思い込みだの、といった認識となっています。 なにせニセ薬に反応するような現象ですから非常に心象が悪いわけです(笑)。 しかし考えなければならないことは、プラセボ反応とは、決して夢まぼろしではないということです。 正真正銘の現実であるということです。 治療におけるプラセボ反応とは生理現象の発生に他なりません。 3D映像の橋は虚像ですから渡ろうとして足を置けば転落して死ぬか大怪我をしますが、プラセボ現象とは言わば本物の橋なので、足を置いても決して転落することなく向こう岸にちゃんと渡ることができてしまうのです。 このことの特に生理学的構造の重要性がどうも軽んじられ過ぎているように思います。 もう一度確認しておきますが、治療におけるプラセボ反応とは、生体の現実の生理的反応なのです。 たとえばプラセボにより侵害受容性疼痛が消えたという場合で