いかにして代替医療を否定するか。これが本書の目的である。その「否定する」という目的のためには手段を選ばず、都合の悪い(つまり有効性を証明した)データは全て無視。彼らに取っちゃ鍼灸だろうがスピリチュアルも酸素療法もホメオパシーも全て同じ「代替医療」。恐れ入りました。 本書の質の低さを証明するのに、ただ一語を持って答えよう。ごく科学的な返答だ。 「きちんとしたreferenceがないreviewに価値は無い」 彼らは無数のデータを紹介しているが、殆ど引用文献を明示していない。随って、彼らがこき下ろす無数の研究論文について、読者がその妥当性を確かめようとしても、探すことすら出来ない。科学の基本は「検証可能」と言うことである。ランダム化や二重盲検を言う前に、「検証可能」かどうかが最も重要なのである。そのために、学術的な記載では引用文献を明示することが求められ、その形式も定まっている。読者が原典をあ