【ニューヨーク=上塚真由】北朝鮮による6回目の核実験を受け、国連安全保障理事会は11日夕(日本時間12日朝)、北朝鮮への原油や石油精製品の輸出に上限を設定した制裁強化決議案を全会一致で採択した。安保理の北朝鮮制裁決議は、2度の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を受けて8月5日に採択して以降となり、9回目。 北朝鮮への制裁決議で、原油の輸出制限に踏み込んだのは初めて。米国は当初の提案で石油の全面禁輸措置を盛り込み、渡航禁止や資産凍結の対象に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を指定するよう求めたが、決議では見送られた。制裁強化に慎重な中露が反対し、米国が譲歩した形となった。 決議では、北朝鮮への原油供給について、年間上限を過去12カ月の総量と決めた。事実上の現状維持となり、北朝鮮の核・ミサイル開発にどれだけ打撃を与えるかは不透明だ。 また、北朝鮮への石油精製品の輸出量の上限は年間200