東京都の小池知事が豊洲市場への移転と築地の再開発について基本方針を示してから1カ月余りとなる中、東京都と市場関係者の協議会が開かれ、出席した業者は都の姿勢を厳しく批判しました。 28日の協議会で都の担当者は豊洲市場への移転に向けた取り組み状況を説明しましたが、市場関係者からは「小池知事の基本方針の後、まったく進んでいない」と不満の声が上がりました。築地市場協会の伊藤裕康会長は「まったく不満、何を今までやってきたんだ。早くから要望を出してきたし、問題点の指摘もしてきた。全然検討している跡がない」と語りました。 都は豊洲市場への移転時期について、来年の春から秋をめどとしていますが、業者からは「各団体の課題を確認しているため、春では早過ぎる」と注文がつきました。 水産仲卸業者らでつくる団体は近いうちに都の担当者を招き、改めて基本方針について説明を聞く予定です。
東京都の市場の移転問題で、豊洲市場の敷地内に整備される予定の観光施設の運営会社が、小池知事が示した基本方針によって築地市場も観光拠点として再開発されれば採算が取れなくなるとして、このままでは豊洲から撤退せざるをえないとする意向を東京都に伝えていたことがわかりました。 しかし、小池知事が先月、豊洲に移転したあと築地を食のテーマパークとして再開発する基本方針を示したことを受け、この運営会社は事業の前提条件が変更され、このままでは豊洲から撤退せざるをえないとする意向を東京都に伝えていたことが、関係者への取材でわかりました。築地に同様の観光施設ができれば、互いに客を奪い合うことになり、事業の採算は取れなくなるなどとしています。 運営会社と東京都は、現在、協議を進めていますが、東京都によりますと、仮に会社の撤退が決まった場合は、前提条件を変更した都側に違約金の支払いが発生する可能性があるということで
今月17日、小池百合子知事は、豊洲市場の「無害化」が達成できていないことについて市場業者に陳謝。週内にも「豊洲移転」を表明すると報じられている。だが、小池知事の耳に、度重なる方針転換に翻弄され続けた、市場に生きる人々の悲鳴は届いているのか。ノンフィクションライター・上條昌史氏が「市場の声」を徹底取材した。(以下、「新潮45」7月号掲載「ルポ『豊洲移転』延期」より抜粋) *** 「業務用の冷蔵庫は簡単に冷えないものなんです。マイナス60℃の超低温に保つため、建物全体に配管を巡らせてコンプレッサーで冷たい空気を送り込む。豊洲に整備した2つの巨大な冷蔵庫は、昨年11月7日の開場に合わせて何カ月も前から“冷やし込み”を始め、東京都がOKすれば、事前に品物を運び込める段階まで来ていました。 そのタイミングで移転延期という小池知事の判断が出て、現場の作業にもストップがかかったんです。でも、いった
豊洲市場に移転するかどうか。長引く議論がいよいよ大詰めを迎えている。日経新聞などによると、小池百合子都知事は週明けにも豊洲移転を表明するという。 築地から豊洲市場への移転は、2016年11月の予定から大幅に延期されていた。この間、大きな注目を集めていたのが豊洲市場の安全性問題だった。はたして、ここまで議論が必要だったのか? 安全性を疑問視した報道豊洲の土壌や地下水を検査したところ「基準値超え」の化学物質が検出され、「安全性への疑問が深まった」などとする報道も続いた。 都はかねてから豊洲開場の条件としての「無害化」を条件にしていたが、達成できなかったとして、小池知事は業者に「お詫び」をした。 化学物質のリスク評価の第一人者、中西準子・横浜国立大名誉教授(79歳)はこう語る。 「豊洲新市場は安全性に問題がないのに、小池知事の姿勢が議論を混乱させた」 中西さんは、公害の時代から環境問題に関わり「
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く