巧妙化するサイバー犯罪に対処するため、大阪府警は3日、IT技術の専門知識を持つ男性2人を「サイバー犯罪捜査官」として採用した。いずれもIT関連企業で10年近い勤務経験を持つ元システムエンジニア。4月に発足したサイバー犯罪対策課に巡査部長として配属された。 この日、大阪市内の府警本部庁舎で辞令を受け取った川喜田誠治巡査部長(34)は「開発者視点から捜査に協力したり、警察と民間企業との橋渡しをしたりして、市民の役に立ちたい」と抱負を述べた。 もう一人の森田賢司巡査部長(31)も「最新の技術動向を情報収集して捜査に生かし、子供が犯罪に巻き込まれない社会にしたい」と話した。 サイバー犯罪をめぐっては、昨年に起きた遠隔操作ウイルス事件を機に、全国の警察で捜査力の強化が課題に。府警も4月、約80人態勢のサイバー犯罪対策課を立ち上げ、最新の情報収集を進めている。