<集団的自衛権の行使容認に憲法改正......そして自衛隊の国防軍化へと進んだとしても、もっと深刻な問題で防衛力が維持不能になる?> 集団的自衛権の行使容認を経て、憲法9条に自衛隊の存在を認める第3項を加える改憲、さらに自衛隊の国防軍化――。戦後70年が過ぎ「普通の国」に近づきつつある日本は、2050年に「戦争ができる国」になっているのか。 安倍晋三首相は今春、自身の在任中に憲法改正を実現させる意思があることを初めて明確にした。さらに、今秋の臨時国会に憲法改正案を提出する方向で考えていることにも一時言及した。 7月の都議選大敗を受け、自民党内には改憲案を秋の国会に提出することに慎重論が出始め、安倍も「スケジュールありきでない」と語った。ただ、安倍の意欲は変わっていないと言われており、これまで机上の空論だった憲法改正が現実になる可能性はまだ残る。 そもそも安倍が現在、提案している憲法第9条の
<自衛隊を憲法で明文化する安倍首相の提案「9条加憲」は、いわゆる護憲派、改憲派はもとより、中道あるいは無党派層のいずれの層からも支持を得るのは困難> 安倍総理の提案した「9条加憲」、つまり日本国憲法9条の1項、2項はそのままにして、新たに3項ないし「9条の2」といったものを追加し、その追加の部分で自衛隊の合憲化を書き込むという「加憲」は、果たして可能なのでしょうか? この点については早速、自民党内から「たたき台」が出てきています。それは、「自衛隊は我が国を防衛するための必要最小限度の実力組織」と定義した上で、「前条(9条)の規定は自衛隊を設けることを妨げるものと解釈してはならない」と規定する案です。その変形としては、単純に「第3項」を付加して「前二項は自衛隊を設けることを妨げない」などとするという方法も提案されているようです。 この方法、一見すると論理が通っているようですが、よく読むと原文
もしも「加憲」が実現したら? 安倍加憲。 安倍政権の「9条をそのままに自衛隊を明記」は、最終的にその追加の条文がどういうものになるかわかりません。 でも「自衛隊」そのものの単語が条文に現れることになったら、かなり見た目がマズいことになると思います。英訳のお話です。 9条は日本人が思うほどに世界に知られているわけではありません。国家戦略として9条を公報してきたわけではありませんので当たり前といえば当たり前ですが。 しかし、戦後初めて憲法が変わるとなったら、それなりのニュースバリューをもって世界に報道されると思います。日本政府は当然、改正された憲法条文の公式な英訳をつくらなければならなくなるでしょう。 現状の9条2項で保持を禁ずる「戦力」の日本政府の公式英訳は、GHQ以来ずっとforces です。そして、自衛隊の"隊"も forces です。現在の9条をそのまま残すとしたら、2項で陸、海、空の
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く