昨日のエントリでは公共投資の無駄を即時償却という形でSNA会計で表現してみたが、民間企業投資の無駄を即時償却方式で表現すると、以下のようになろうか。 支出 分配 民間企業投資 100 雇用者報酬 100 営業余剰 ▲100 固定資本減耗 100 即ち、補助金の代わりに企業の損失でバランスを取ることになる。この場合、GDP=100、NDP=ゼロは上と同じだが、DIは100ではなくゼロとなる。 なお、飯田氏の主張でもう一つ注意すべきは、民間の投資が政府の投資より無駄が少ない根拠として、自由主義資本経済の優位性が挙げられている点である。小生もその優位性は間違いないと思うが*1、その理由としては以下の2つが考えられるように思う。 個々の投資を行う段階で民間の方が厳密な吟味がなされる。いわば、民間の方が目利きである。 民間では投資が失敗した場合に、上例のように損失という形で明確なペナルティが発生する