【シドニー=塚本和人】オーストラリアの総選挙は、21日に投開票が行われる。選挙戦の終盤、豪州初の女性首相ギラード氏(48)が率いる与党・労働党を、野党・自由党のアボット党首(52)率いる保守連合(自由党、国民党)が激しく追い上げている。 20日付のオーストラリアン紙が掲載した直近の世論調査では、2大陣営に限った支持率が労働党、保守連合とも50%ずつで並んだ。大接戦の様相で、労働党政権が継続するのか、政権交代が実現するのかは予断を許さない状況だ。 総選挙では連邦議会下院の150議席が争われ、同時に上院(定数76)の40議席も改選される。選挙戦では財政赤字の解消に向けた経済政策なども議論されたが、全般的に政策論争は低調で、両陣営トップのキャラクターが注目されるなど「人気投票」の色合いが濃くなっている。 労働党は3年前の総選挙でハワード元首相が率いていた保守連合から11年ぶりに政権を奪還し