週刊将棋6月3日号の、「第19回世界コンピュータ将棋選手権で何が起こったのか?」の伊藤毅志氏の分析解説記事が面白かった。特に筆者の目を引いたのは、文殊の部分。 「合議アルゴリズム」という全く新しい並列化の並列化の手法を搭載したプログラムである。 ここでいう「合議」とは、複数の違う嗜好ルーティンのプログラムに局面を与え、それぞれが出した候補手の中から最適の手を選ぶことと定義する。研究では、まずは5五将棋という狭い将棋盤のプログラムを使って、単に単純多数決を取ってみる手法でその効果を調べてみた。すると予想以上に効果があることがわかり、この考え方を普通の将棋に応用して実験を行ってみることにした。その結果、合議をしないときに比べて、合議をしたときのほうが6割弱の勝率をあげることがわかってきた。 この記事を読んで筆者がすぐに思いついたのは未来予測手法のひとつであるデルファイ法である。デルファイ法とは