12年の大統領選に向け独自の政党や政策を動かし始めたメドベージェフ。プーチン派だった政治家の多くも支持に回り始めた 先週、有力政治家のユーリ・ルシコフをモスクワ市長から解任する大統領令を発令したロシアのメドベージェフ大統領。この出来事はプーチン首相からのメドベージェフの独り立ちと、12年の大統領選の実質的なスタートを象徴するものと考えていい。 大統領を「決める」権限は国民にはない。大統領候補を決定するような重要な話し合いを進めるのは、クレムリンの奥にいるプーチンの側近たち。メドベージェフはこの中ではまだ下っ端だ。 だがプーチンの庇護を受けている若いメドベージェフが力を付け始めた兆候がある。何しろ、かつてプーチンを支持していた有力者たちがメドベージェフの再選支持に回りつつあるのだ。 エリート層がメドベージェフを支持するようになった兆しが見られたのは昨年のこと。メドベージェフがロシアの近代化に