「千日回峰行は、台風が来ようが体調が悪かろうが、休むことはできません。毎日、同じ道を繰り返し行きます。目の前にある一段一段を精いっぱい歩んだ結果として、今の私があります」 奈良県吉野の大峯山で、1999年に千日回峰行を成した塩沼亮潤大阿闍梨。翌年、四無行(断食、断水、不眠、不臥を9日間続ける)も満行し、大阿闍梨の称を得て、現在は故郷仙台に開山した慈眼寺の住職を務める。回峰行の間は、一日も休まず同じ時間に同じ道を登り、下る。繰り返しを実践する中で得られた気づきが、塩沼阿闍梨という人物の器をつくった。 行のはじめの坂を歩くだけで自分の体調や 自然の気配がどう違うのかがわかる 塩沼亮潤(しおぬま・りょうじゅん) 1968年生まれ。高校卒業後、吉野山金峯山寺で出家得度、99年に大峯千日回峰行を満行。2000年に四無行を満行し、大阿闍梨。故郷仙台市秋保に慈眼寺を開山し、住職を務める。著書に『人生の歩
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