カルロス・ゴーンが記者会見で「日本の有罪率は99.4%だ」と述べたことが話題になっているが、これは誤解である。数字をアップデートして再掲する。 ゴーンが日本の司法制度を「推定有罪だ」と批判しているが、保釈条件を破って国外逃亡した犯罪者が司法を批判するのはお門違いである。こういうときよく引き合いに出されるのが「日本は有罪率99%」という数字だが、これには誤解がある。 たしかに2018年に日本の地方裁判所で無罪になったのは105件。刑事訴訟の総数(併合を除く)49811件の中では、有罪率は99.8%である(司法統計年報)。だがこれは「逮捕されたらすべて有罪になる」という意味ではない。 警察が検挙(あるいは逮捕)して送検した被疑者のうち検察が起訴した者を示す起訴率は、2018年の犯罪白書によると、刑法犯全体で37.5%、交通違反を除いても51.5%である。したがって有罪率を「有罪/検挙」と定義す
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