【西山明宏】金融庁は、生命保険会社が新規の契約者に対し保険料を安くできるように、運用利回りに関する規制を改める方針を固めた。現在の規制で保険料が今春から値上がりすることが決まり、このままでは消費者の「生保離れ」を招きかねないからだ。来年4月以降は、保険料が現在と比べても安くなりそうだ。 金融庁が規制を改めるのは、生保各社が保険料を決めるときの目安として使う「標準利率」。今は10年満期の国債の金利をもとにして金融庁が決めている。 現在の標準利率は1.5%だが、超低金利が続いているため、金融庁は今年4月から1%に下げる。生命保険会社にしてみると、将来の保険金の支払いに備えて積み立てる額が増え、保険料を上げなければならない。そのため、生保各社は4月、最大1割の値上げに踏み切る。