同潤会アパートとして唯一現存していた「上野下アパート」(東京都台東区)の本格的な解体工事が17日、始まった。8月上旬ごろ解体を終え、跡地には再来年夏に14階建てのマンションが完成する予定。日本の集合住宅の先駆けとなった同潤会アパートは、これで16棟すべてが姿を消す。 【動画】同潤会上野下アパートの解体始まる 上野下アパートは1929(昭和4)年に完成。昨春に解体が決まり、敷地には5月に囲いが造られた。この日は重機が外壁を取り壊していった。 同潤会アパートは関東大震災後集まった義援金で、大正後期から昭和初期にかけて東京と横浜で建てられた。いずれも鉄筋コンクリート造りで、当時は珍しかった水洗トイレやエレベーターも採り入れられた。老朽化により、1980年代から解体が進んでいた。