2021年7月の開催を目前に控えた東京オリンピック。トランスジェンダー選手の出場をめぐって議論が巻き起こっている。 渦中の人物となっているのはニュージーランド出身の重量挙げ選手ローレル・ハバード。1978年に男性として生まれたハバード選手は、20代の頃は男子選手として活躍。30代でホルモン治療を受けて女性となったのち、2013年に女子選手へと転向。2020年、イタリア・ローマで開催されたワールドカップの女子+87kg級で金メダルを獲得した注目アスリートだ。 新型コロナウイルスの影響を考慮して国際ウエイトリフティング連盟(IWF)によって変更された新たな予選基準を満たす可能性が高いことと、国際オリンピック委員会(IOC)が規定した血液中のテストステロン(男性ホルモン値)が基準を下回っていることなどから、初のトランスジェンダー選手として東京オリンピックに出場することが期待されている。