徒弟時代のエーベルト(X印の人物。1885年) 仕立職人の家に9人兄弟の7番目の息子としてハイデルベルクに生まれ、国民学校を卒業後、馬具徒弟工となる。しかし親方と喧嘩したため職人(マイスター)免許の試験に合格せず、一時失業も経験した。修業中に労働組合に投じ、1889年頃にドイツ社会民主党(SPD)に入党して政治に傾倒する。1890年、ハノーファーで馬具職人組合の書記長となる。しかし社会主義者鎮圧法により当局に監視されていた彼は移住を強いられ、ブレーメンに引っ越す。 ブレーメンでは職人及び臨時労働者として過ごした。1893年にSPD系の地元紙「ブレーメン市民新聞」編集員となる。翌年SPDの地区代表となり、政治キャリアの第一歩を踏み出した。この頃ルイーゼ・ルンプと結婚。彼女は生涯エーベルトを支えてゆくことになる。エーベルトは飲食店経営を引き継ぎ、その店はブレーメンの労働組合員の溜まり場となった