ジャーナリストの田原総一朗氏は、新たな看板政策として掲げる「一億総活躍社会」の前に安倍晋三首相には「旧3本の矢」の総括をしてほしいという。 * * * 「一億総活躍社会」 安倍晋三首相が新しく政策の柱に据えたキャッチフレーズである。これが大変評判が悪い。だが、評判が悪いのは当たりまえで、私も、新聞で一目見ただけで気持ちが悪くなってしまった。 「一億総玉砕」「進め一億火の玉だ」 戦時中の、それも戦況が悪化してから、政府の幹部たちが悪あがきをする中で連発したキャッチフレーズである。 その担当相に起用されたのが加藤勝信前官房副長官だ。ぜひ加藤担当相自身に、こんな時代錯誤のキャッチフレーズを誰が考えたのかを聞いてみたい。 このキャッチフレーズの下に、安倍首相は「新3本の矢」なるものを披露した。 [1]2020年ごろまでにGDP600兆円を達成させる [2]希望出生率1.8の実現 [3]介護離職