SFが描く所の進化した人類像にはいくつかのパターンがあって、まず、最終戦争に至って文明社会そのものが崩壊するケース。ターミネーターなどは、これに近い世界観ですよね。 明るい未来像としては、ロボット技術が高度に発達し、人間は労働から解放され、貨幣もほとんど意味を無くして人々は芸術活動に没頭している。スタートレック・シリーズの中では、人類社会は貨幣を捨てたことになっていますが、その実、宇宙艦隊の外で、人々が何をやって暮らしているかはほとんど描かれないんですよね。だいたい民間人は学者だったりエンジニアだったりして、かろうじて、ピカード艦長の兄弟がフランスで葡萄畑を耕しているのが描かれたことがあった程度でした。スタトレ世界の人類社会って、いったい何をやっているんでしょうね。 もう一つのパターンは、科学技術が発達し、戦争も消え、もちろん貧困も差別も根絶された社会で、人々がひたすら無気力に描かれる未来