衆院選での自民党大敗は憲法改正の論議にも影響が及んでいる。少数与党となった自民党は衆院憲法審査会の会長ポストを手放し、立憲民主党の枝野幸男元代表が野党初の会長となった。リベラルの印象が強い枝野さんでは「どうせ憲法論議は進まないだろう」との見方もある中、当の本人はどう考えているのか。じっくり話を聞いてみた。(共同通信=荒井英明) ▽衆院選の結果、合意しやすい政治状況に ―国会での憲法論議はどのようにあるべきだと考えますか。 「国会発議に必要な国会議員の3分の2以上と、その後の国民投票で過半数の賛成がなければ、形式的に改正はできませんよね。そもそも憲法は権力を縛るためのルールです。権力を競い合う政治勢力が共有して、従うべきルールだという本質的な面からも、広範な合意に基づいて進めなければなりません」 ―衆院選の前と後で憲法論議に変化はあると思いますか。 「政治状況に左右されざるを得ない中、残念な
