サマリー:今回で取引費用理論(TCE)の解説は最後となる。TCEは、企業・組織の本質を考える上でも欠かせない。第34回から今回までを学んだ読者は、TCEが我々のビジネスを見通す「思考の軸」としていかに重要か、なぜこれほど... もっと見る経営学で重視されるのか、その理由が理解できるはずである。本稿は『世界標準の経営理論』(ダイヤモンド社、2019年)の一部を抜粋し、紹介したものである。 閉じる ──第34回の記事:将来の見通しが立たない時、ビジネスの「取引」にどう対処するか(連載第34回) ──第35回の記事:ビジネス取引で足元を見られる「ホールドアップ問題」を引き起こすもの(連載第35回) ──前々回の記事:TCEは「なぜ企業が存在するか」を説明する(連載第36回) ──前回の記事:ビジネスパーソンが混同しがちな「実証」と「規範」(連載第37回) ハイブリッド・ガバナンスに潜むトレードオ