東日本大震災の被災地ではいまだに3万5000人が仮設住宅で暮らすなど「復興」と呼ぶには程遠い状況です。それでも新しい町の姿は見え始めていて、巨額の復興予算という国民の支えがあって、ようやくここまできたというのも事実です。さらに復興を急ぐ一方で、震災から6年がたち、遠くない将来起こるとされる南海トラフ地震など次の大災害の復興資金をどう準備しておくのかという問題もそろそろ考えなければならない時期に来ていると思います。今夜はこの問題をとりあげます。 ▼東日本大震災の復興予算はどう使われたのか ▼次の大災害に同じように対応することができるのか ▼そのとき復興資金をどうやって確保するのか 【東日本大震災の復興予算】 東日本大震災では10年間で32兆円の復興予算が投入されます。 これまでに29兆円ほどが使われ、主な使い道としては、 ▼住宅再建やまちづくりに10兆円近く ▼産業・なりわいの再生 ▼原発事