◆『囲碁AI新時代』 王銘〓・著 (マイナビ出版・1717円) ◆『人工知能の核心』 羽生善治・NHKスペシャル取材班・著 (NHK出版新書・842円) 自分の頭で考えることこそ かつては夢物語のように思われていた人工知能(AI)が、現在では加速度的に進化している。人工知能研究の初期の頃からターゲットになったチェスや、囲碁、将棋といったボードゲームの世界でも、その変わりようは目覚ましい。AIが人間に追いつくことは永遠にないと信じられていた時代はとうの昔に過ぎ、AIと人間のどちらが強いかが話題になった時期もあっというまの短期間で終わって、今ではすでに、人間より強くなったAIと人間がいかに共存していくかが問題になる時代に入っている。そうした状況の中で、このテーマに関わる本が数多く出版されるようになったが、ここで取り上げる王銘〓(おうめいえん)『囲碁AI新時代』と羽生善治・NHKスペシャル取材班