子どもの理数離れとは裏腹に、今、大人たちの間で数学がブームになっている。 以前は文系講座が主流だったカルチャーセンターでも、最近「数学I」「微分積分」などの数学講座が人気。 「理系講座には人が集まらないのではと心配しましたが、実際は大好評でした」(工学院大学・朝日カレッジ講座企画担当 新海太郎氏) 受講者層は二十〜八十代と幅広い。 「昔ちゃんと学んでなかったから、など学び直し目的の方が多い印象です」(同前) 学び直しを後押しする書籍も多数出版されている。昨年七月に発行された数学解説書『もう一度高校数学』(日本実業出版社)は「難問は避け、基礎を理解しやすい構成にしたところ、現在までに五万部を記録。弊社の他の数学書の倍以上の売れ行きです」(同社第一編集部 生田敏郎氏)。 〇七〜〇九年にかけて、数学をテーマにした小説『数学ガール』(ソフトバンククリエイティブ)も出版された。高校生が、