就職活動中、意外な敵として立ちはだかるのが親だ。志望企業がカタカナ名だと反対し、大企業を期待する。でも、無用な迷いを招いて邪魔なだけの場合もある。(編集部・太田匡彦) ◇ ◇ 「亜由美ちゃん今日はどこを受けたの? 面接はどうだったの?」 就職活動中、3、4社の面接や説明会をはしごして、くたくたになって帰宅した亜由美さん(23)にとって、こんな言葉とともに出迎える母親(51)は、 「うざくてたまらなかった」 普段は一緒に買い物や外食、旅行に出掛ける仲良し親子。そんな母親を無視するわけにもいかない。 「今日はA社の面接に行って、その後はB社のセミナー」 早稲田大出身の亜由美さんは一昨年、就職活動で人材ビジネス系の企業を回っていた。この業界は新興のものが多く、企業名もカタカナが多い。母親に報告する企業名も必然、カタカナ名が並んだ。 母親の反応は、聞く前から亜由美さんには想像できた。 「