与えられた目的に沿って、最適化を進めるだけの経済学から「やばい考え」は生まれない。 新進気鋭の若手経済学者、成田悠輔は、これまで手段に過ぎなかったデータによって目的や倫理を決める新しいモデルを提唱する。実現すれば、データが人類の生きる目的を決める日が来るかもしれない。彼の「幸福なデータ奴隷」状態は本当に幸福なのか? オンライン動画配信サービスのネットフリックスで新年早々に公開された「ブラック・ミラー:バンダースナッチ」が人気だ。テクノロジーが進歩した近未来のディストピアを描くドラマ・シリーズ「ブラック・ミラー」の最新作で、視聴者が主人公の行動を二択で選んでストーリーが分岐するゲームのような仕掛けが話題を呼んだ。 舞台は1984年のイギリス。主人公の青年は6歳の時に母親を列車事故で亡くした。自分の「ささいな選択」のせいで母親が事故に遭ったと自分を責め続けている。視聴者は、主人公が朝食べるシリ