行きつけのカレー屋の机上である。日本でもこういうジョークが日の目を浴びるようになってきたかと思うと嬉しい気がする。もっとも、誰かがクレームをつけて明日にでも撤去させられてしまう可能性は低くない。 「そんなこと言うくらいなら、そんなメニュー用意しなければ良いじゃないか」という、曲がり角を直角にしか曲がれない気の毒な人たちの理屈。「世界中で今この瞬間にも戦争や災害や病気や飢餓で何人もの人が亡くなっているというのに不謹慎だ」というご立派な演説(当然あなたは出家してるんでしょうね?)。 そう、日本という国においては「不謹慎だ」と言った者の勝ちなのである。「不謹慎だ」というのはまるでスペードのエースみたいなオールマイティの責め台詞であって、これを言われると日本では何も言い返せないのである。 そういう危険性を覚悟の上、こんなふざけたポップを作った店主に喝采を送りたい。でも、このカレーを注文