影絵作家の藤城清治さん(100)が、終戦の日に合わせて東京新聞のインタビューに応じた。志願して海軍予備学生となり、少尉に任官後は連合国軍との本土決戦に備え、千葉県の九十九里浜で訓練を続けた。そんな中でも「人間の喜びを知ってもらおう」と、少年兵を前に人形劇を演じた。 メルヘンの世界を描く作品に加え、近年は広島の原爆ドームや東日本大震災の被災地なども題材にする。「戦争も災害も十分に起こりうる。いろんな苦しさを乗り越える力を与える絵を描かないと」。制作意欲に陰りは見えない。(聞き手=社会部長・安藤淳)