「マーケティング・コミュニケーション」をごく簡単に解説しようとすると,「顧客の開拓,商品やサービスの開発と販売,サポート・サービスに至るマーケティングの全過程における顧客とのやりとり」という一文にまとめられるだろうか。 筆者はWatcherでこれまで2回にわたり,日本企業に見られるマーケティング・コミュニケーションの「誤解」について書いてきた。今回はあるIT企業で筆者が体験したマーケティング・コミュニケーションの「悪例」を紹介したい。 日本におけるCRMソフト製品の広告宣伝活動の基本は,展示会への出展,それから無料セミナーの開催だ。この方法は,1980年代の終わり頃,アメリカで盛り上がった「コンベンション方式」に見かけ上酷似している。 1990年代の後半,筆者は某IT企業にコンサルタントとして雇われていた。この某社はコールセンター向けソフトやCRMアプリケーションを顧客に販売しインテグレー
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