カウフマン著「自己組織化と進化の論理」を読んで、彼のおもちゃをいくつかプログラムしてみた。まず「糸とボタン」。 僕も最初の生物、分子の進化には興味を持っていた。DNAにコードされたタンパク質が触媒作用を持っていろいろな代謝などの化学的な機能を果たす。これはどうやって進化したのか? いったいまず始めになにがあったのか? カウフマンが正しければこの疑問は一気に解決することになる。 カウフマンは分子進化は単純なものから順番に起こったのではなく、あるとき一気に出来上がった、という。これを成し遂げたのが「無償の秩序」である有機分子の自己組織化である、という。 この現象を説明するために「糸とボタン」というモデルを持ち出す。「一万個のボタンが、木でできた床の上にばらまかれているところを想像してみよう。ランダムに二つのボタンを選んで、それらを糸でつなぐ。こんどはそのペアを下に置き、さらに二つのボタンをラン