昨年「日経ビジネス」に連載された任天堂特集をまとめた本。任天堂がなぜ今、好調なのか、そのルーツに迫り、どのように成功してきたか、これから何をしようとしているのかが描かれています。 任天堂の成功は、まさに自らの強みと弱みを徹底的に見つめ直して、努力して、天に任せた(任天堂の語源でもある)結果であって、これからの成功を保証するものではありません。しかし、本書に書かれているように、何十年にも渡って、多彩な人材が成功を生み出してきたことが任天堂の強さでもあるし、その経営哲学が一つの成功形であることを示していると思います。 個人的には、まさに今、ケータイゲームを作っていることもあって、すごく刺激的でした。宮本氏がマリオを作った時、たんに「おっさん」と呼んでいた話や、「星のカーヴィ」が発売直前でこのままではもったいないから発売中止された話など、おもしろい逸話の連続で非常におもしろかったです。そして、そ