監修:昭和大学附属烏山病院 病院長 加藤進昌 ※所属は監修時 「苦手なこと」を理解する 発達障害のある人が日々の生きづらさを軽減していくためには、どうすれば生活上の不適応を減らせるかがポイントになります。そのためには、まず、ありのままの自分を受け止め、「どのような場面でつまずきやすいのか」を分析し、理解することが大切になってきます。 自分の苦手なことが整理できると、具体的に何に気をつけたらよいかがわかり、今後の方策を立てるために役立ちます。苦手なことを完璧に克服することは難しいかもしれませんが、意識を変えたり、生活を工夫することによって、「障害」を「凸凹」の範囲に収めることができる可能性は十分にあります。 では、当事者のみなさんは、実際にどんな工夫をしているのでしょうか? 次節では、職場での場面を中心に、いくつかのケースを見ていきたいと思います。 職場での知恵と工夫 発達障害のある人のうち