受験参考書などを出版する旺文社は5月16日、教育機関から提供された過去の入試問題に関して、保管方法と著作権処理に不備があったことを発表した。紙で保管していた入試問題をデジタルのPDFデータにする際、著作権者に許諾をもらっていなかったのだいう。同社は今後、すべてのPDFデータを削除し、保管方法を改めるという。 旺文社のホームページによると、同社は、教育機関などから提供された入試問題を利用して参考書や問題集を出版している。紙の書籍のほか電子書籍などに二次利用する際も権利処理したうえで適正に使っていたという。 入試問題の原本は、社内の倉庫に保管していた。経年劣化への対応と倉庫スペースの関係から、大量の入試問題を安定的に保存するために、PDFデータ化を順次おこなっていた。PDF化が終わった紙の原本は年度ごとにすべて破棄していた。 ところが、入試問題の原本を破棄してPDFデータとして保存する行為が「