特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)の上納金を巡る脱税事件で、所得税法違反罪に問われた同会トップの総裁野村悟被告(71)の公判が26日、福岡地裁で開かれ、大手ゼネコンの社員2人が検察側証人として出廷した。2人は「危害が加えられる恐れがある」として証言を拒否したが「工藤会側に2千万円を支払った」とする捜査段階の供述調書が明かされた。 大手ゼネコンが暴力団組織にあいさつ料を提供していたことが判明するのは異例。検察側は今後、調書を証拠提出し地裁が採用するか判断する。 2人の調書は昨年2月、検察の任意聴取で作成された。