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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI (137)

  • 深町秋生の序二段日記

    東京の人口が未だに増え続けているという。もうすぐ1300万人を突破するとか。 仕事を追い求めて地方の人間がぞくぞくと集まっているのであろう。しかしそれだけではなく、リタイヤした高齢者もけっこう東京に向かっているのではないかと思う。仕事ほしさだけで人は上京するわけではないようだ。 先日、TBS系の深夜ドキュメント番組「ドキュメント・ナウ」を見た。この番組はわりと好感が持てて、大衆の現状というものを過剰に(古舘の過剰に深刻ぶった面にはうんざり)伝えることがない。テンポよく淡白にやるから鼻につかない。 先日は札幌における高齢者の集団生活の姿を追っていた。さまざまな理由で田舎で暮らせなくなった高齢者らが、札幌の元学生寮に集まって、スタッフとともに共同で生活するというもの。半介護施設といった感じだろうか。若者の減少によって空いた都会の学生寮に、地方で住めなくなった老人が集まるという姿が大変おもしろ

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    zenibuta 2013/01/16
  • 「週刊SPA!」と10分間ミステリー - 深町秋生の序二段日記

    うんざりするほどの大雪と寒さに耐えかねて、先週は博多中州で過ごしましたが、博多は博多なりに寒かったので、がっくりしました。 サラリーマン時代に二年ほど過ごし、七年ぶりに訪れたのですが、自分が通っていた天神のダイエー(タワレコがあった)は改装中で、同地区にある「まんだらけ」は泌尿器科のクリニックかなんかに変わっておりました。岩田屋がパルコに変わってたりと、いろいろと時代の変化を感じます。しかし、「いつだろうと、どこであろうとうまい」という往時の猪木みたいな強みがこの町にはあり、どの居酒屋や立ち呑み屋に行っても料理がうまく、やはり訪れてよかったと思いました。 博多ラーメン店を通りかかると、「おお、この臭い。たまらんね」とうれしくなり、鼻の曲がるような獣臭さも愛おしく思えました。 さて、今日発売の「週刊SPA!」に、インタビューが載っております。「昭和ノスタルジーが日を滅ぼす」という、まあ某映

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    zenibuta 2012/01/31
  • 娯楽業界の苦しい今。「パチンコがアニメだらけになった理由(わけ) - 深町秋生の序二段日記

    ノンフィクションライター・安藤健二の新作「パチンコがアニメだらけになった理由(わけ)」を読んだ。タイトルがすべてを表しているが、パチンコ業界とアニメ業界の両方の現状を描き切った、安藤健二の新たな代表作だと思う。 「封印作品の謎」でセンセーショナルなデビューを果たした著者だが、デビュー当時からミステリファンの読者が多かった。表現の自由をむしろ潰すほうに回っていた事実に気づいた著者が、新聞記者という職を捨て、なぜ世間から封印される作品が生まれるのかを追ったデビュー作は、まるでヴァクスやルヘインといったネオ・ハードボイルド作品のようだった。円谷プロや藤子不二雄といった強大な敵にひとりでぶちあたるところは、いかにも己しか頼るものがない一匹狼の探偵という感じ。 こうなるとミステリ作品と同じで、敵が強大であればあるほど、読み手にとってはうれしい。今回はパチンコ業界という、秘密主義かつ複雑怪奇な利権がご

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  • 新刊『アウトバーン』をどうぞよろしく - 深町秋生の序二段日記

    さて、7月23日に新刊『アウトバーン 組織犯罪対策課八神瑛子』(幻冬舎文庫)が発売されます。 値段は560円。文庫なのでお手頃価格でございます。 シリーズになる予定で、飲んで、暴れて、癒着して、拷問して、逮捕するという、わりとフリーダムな美貌の女性刑事が主人公です。ざっくり言うと。 まじめな警官だったのですが、いろいろあって手段を選ばなくなってしまいましたというお話。1巻目は東京の暴力団と、女性ばかり狙う連続殺人鬼の間に横たわる謎を追うというストーリーです。 表紙デザインは片岡忠彦氏(http://nijisora.main.jp/k/novel/index.html) アウトバーンは「燃え尽きる」という意味です。(ドイツの高速道路ではなくて)燃え尽きるまで……という感じでしょうか。 どうぞよろしくお願いいたします。

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  • 今年のベスト級「ザ・ファイター」 - 深町秋生の序二段日記

    久々に映画館に行った。もう「映画ファン」なんて、二度と言えないくらいに久しぶり。 ようやく「ザ・ファイター」が、山形にやってきた。駅前のフォーラムで見たっす。東京あたりの人はとっくに確認済みだろうが……。(あと文学フリマに行けなかったっす。申し訳ない) それにしても、重い腰を上げてでも見に行ってよかった。日じゃ話題にならなかったようだが、ものすごい傑作だ。傑作というより、これほど肌に合って、愛おしく思えた作品もめずらしいというか。役者の演技、端役までしっかりキャラ立ちした脚と演出、客の目をひきつけるストーリー展開、すべてが愛おしかったです。 もちろん男泣きしたけれど、隣で見ていたおばあちゃんなんか(最終日だったにもかかわらず、けっこう混んでいた)おいおい泣いていてびっくりしてしまった。ウェルメイドな感動作でありましたよ。 マサチューセッツ州の労働者階級の街・ローウェル在住のボクサー兄弟

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  • コミックストリート更新「ふらり。」と震災から二ヶ月半 - 深町秋生の序二段日記

    さて、また久々な更新になってしまった。 コミックストリートが更新されました。今回は谷口ジローの新刊「ふらり。」を取り上げました。 http://www.sakuranbo.co.jp/livres/cs/2011/05/post-24.html(マンガ界の魔術師が送る時間旅行。江戸放浪記「ふらり。」) 「いつかはきっと暇ができるはず。できるはず」と願って五ヶ月が経ってしまった。昨年の十二月以来、休みがまったく取れなくて、うるおいのない日々を過ごしております。せっかく二月には沖縄に行ったのに、喫茶店で仕事しているうちに終わってしまい、海さえも見ず、ホテルの近所にある“パチンコ”の“パ”の字が消えた“チンコ”看板を撮影して、うひゃうひゃ笑うぐらいの日々でした。 昨日はラーメン店で、みそラーメンをすすりながら「ミヤネ屋」をぼんやり眺めましたけれど、トップは二宮くんと佐々木希嬢(格闘技番組ではすば

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    zenibuta
    zenibuta 2011/05/24
  • 原発の街を歩く・福井県 - 深町秋生の序二段日記

    翌日は美浜町の原発(敦賀市の隣)ともんじゅへ行った。 朝は敦賀駅の立ちそば屋。そばやうどん以外にも、きしめんがある。もうここは西日なんだなと実感。地元の人々の言葉も関西弁だ。なにか買うと「おおきに」と言われる。 昨日は敦賀半島の右側を進んだが、今日は敦賀半島の左側を行った。若狭湾のリアス式な浜辺は、津波に襲われた岩手県の沿岸とよく似ている。 濃厚なマリンブルーは、まるで南の島の浜辺のような色彩。文字通り「美浜」なのだと。美浜原発と目と鼻の先にある水晶浜の砂浜が美しい。RCサクセションの「サマータイム・ブルース」は、ここをモデルにしている……と、ウィキペディアに書いてあった。だから当かどうかは知らない。 原発は美浜駅から車で30分進んだところにある。3つの原子炉があり、ここも1号機は大阪万博の時期に合わせて作られたため、老朽化が心配されている。「みなさまと歩み続けて40年」だ。 美浜原

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    zenibuta 2011/04/10
  • 原発の街を歩く・敦賀 - 深町秋生の序二段日記

    しばらく「原発銀座」と呼ばれる福井県をうろついていた。また旅に出たのだ。 福島の原発事故で痛感させられたのは、自分の知識のなさだった。原発がドカンと爆発したその日、さすがにイソジンは「アホくさ」とスルーしたけれど、昆布は思わず買ってしまった。その日の夕は、昆布ダシの鍋物だった。 隣県の土地がこの事故によって、あっという間に汚染されてしまった。浜通りは冬でも暖かく、いわき市などは東北なのにヤシの木が植えられている。雪で気が狂いそうなときは、とりあえず温暖な浜通りによく避難していた。 その豊かな土地が一瞬にして危機に陥った。その原因となった原子力発電所とはなんだったのだろう。今さらながら、一から勉強したくなって、日々の仕事をしつつ福井の敦賀市に向かった。 敦賀市には、敦賀原発や問題の多い「もんじゅ」や廃炉した「ふげん」がある。その隣の美浜町にも美浜原発がある。原発が集中している地域で、原発関

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    zenibuta 2011/04/07
  • 最近の仕事2つ - 深町秋生の序二段日記

    さて、3月は大変な時期でありました。 4月も大変なわけだけれど、ともかく日常に戻ることが先決ということで告知を2つ。 平山夢明軍団の怪談FKBシリーズにおける、黒木あるじ君の新作「痕」(竹書房)に、解説を書いております。 山形在住の黒木君とのつきあいは十年以上になりますが、とくに仲がいいというわけでもなく、「黒木あるじはうさん臭いにやにや野郎」という正直な話を書いております。どうぞよろしく。 1日発売の別冊宝島「AKB48 推し!」にも寄稿しております。 さんざん「Perfumeが好きだ」と言っているのに、「AKB48について書いてください」というナナメ上な依頼をいただきました。世の中、よくわからないものです。でも、とてもありがたい話です。 その依頼をいただいたのは、昨年12月のこと。(もう、なんだか数年前の話に思える……)「平山さんと山崎ナオコーラさんと、一緒にAKBの公演をごらんになっ

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  • 震災後の仙台を歩く - 深町秋生の序二段日記

    仙台のワッシュ君(id:washburn1975)に会ってきた。 「高速道路も通ったし、ガスコンロか灯油を持ってこうか?」と言ったら、「電気も水道も復旧したし、うちは灯油を使ってないんですけど、とりあえず映画秘宝読みたいです」 という答えが返ってきたので、今月の秘宝やマンガを持って仙台に行ってきた。 仙台空港近くを通る仙台東部道路を通った。仙台平野の沿岸部を走る高速道路だが、巨大津波がこの道路にまで届いたらしく、道路周辺の田んぼや家は泥と瓦礫と化していた。東部道路自体も、あちこちに凸凹ができている。 ワッシュ君が「あの道路周辺はこの世の地獄です」と言ったが、当に地獄だった。田んぼにはひっくり返った車や漁船、ねじれた自販機が転がり、油にまみれた粘つく泥が瓦礫と一緒にすべてを埋めつくしていた。 名取インターチェンジ周辺は瓦礫と泥の山に埋もれていた。それでもETCを出ると「割引1000円」とい

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    zenibuta 2011/03/27
  • 遠くにいる素人の個人でもできること - 深町秋生の序二段日記

    この大災害で、自然の獰猛さを嫌というほど思い知らされた。 しかし同時に人々の底力や隣人愛もたくさん目撃した一週間でもあった。もちろん残念な人もたくさん目撃した。悪意と善意の両方を一生分見てしまった。目を見張るような寄付金を出す企業や個人がいたと思えば、平時ではまともそうに見えた人物も、一気に化けの皮がはがれてしまったり。 情報もめまぐるしい。阪神大震災の教訓をもとに動こうとすれば、その教訓が足かせになっているとの意見もある。 http://d.hatena.ne.jp/seijotcp/20110317/p1(「被災地からの報告 阪神震災とは違う実情」を読んで気になったこと - 荻上式BLOG) しかし、遠く離れた素人でもわかるのは、被災地では想像を絶するような欠乏と苦しみが覆っているということ。被災地の窮状を知るたびに右往左往する日々が続いている。とにかくガソリン不足で、被災地どころか、

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    zenibuta 2011/03/20
  • 今もこれからも、すてきないい町 - 深町秋生の序二段日記

    三陸の旅を終えて以来、虚脱状態が続いている。 山形が停電から復旧し、テレビやネットで情報を追い続けていたが、この世のものとは思えない津波の映像に震え、ぶらぶら歩いていた釜石の商店街が波に呑みこまれ、あとはもうひたすら恐ろしかった。 地震当日の午前中は、宮城県松島のカフェで原稿を書いていた。午後に山形で用があり、久々に帰郷したところで地震に遭った。その用事がなければ、「いいところだな」と、太平洋岸の町をうろついていたと思う。 最近は、ずっと旅をしていた。 三陸をうろつく前の週は、福島の郡山やいわき市に。海を見ていると、原稿執筆のモチベーションが維持できるという理由で、今年の冬は沖縄や福島、仙台、三陸をぶらつきながら、わりとストイックに原稿に向かっていた。旅をしながら、同時にカンヅメでもあったのだ。 プライベートな空間では原稿がまったく書けないので(個室に入るとロクなことをしない)、家には帰ら

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    zenibuta 2011/03/16
    "「被災地に飛んでいきたい」という激烈な熱情よりも、ずっと静かに関心を持ち続ける。そう心構えを切り替えた。救助のスペシャリストでもない私ができるのは、三年、五年と忘れずにいる継続力だ。"
  • 2011年03月11日のツイート - 深町秋生の序二段日記

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    zenibuta 2011/03/12
  • 2011年02月19日のツイート - 深町秋生の序二段日記

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    zenibuta 2011/02/19
  • 2011年02月09日のツイート - 深町秋生の序二段日記

  • インターネットという主人公「ソーシャル・ネットワーク」 - 深町秋生の序二段日記

    マークも犠牲者なんだ。これはすべて、根的にインターネットの性質や、インターネットが我々の人間としてのあり方をどう変えたかということにも関わってくる。人々を惹きつけたインターネットは、我々が闇にまぎれて、無礼で、意地悪で、人種差別的で、怒りにまかせた愚かでむごい態度をとることも許している。ニューヨーク・ジャイアンツの試合の観客席で、酔っ払いが選手に向かってすごく無礼な野次を飛ばすのと一緒だよ。1時間後に駐車場でその選手に出くわしたら、そんなことは絶対に言わないだろう。でも群集の中にいるとそれが言えてしまうんだ。インターネットは、巨大な匿名の群集だと思う。 アーロン・ソーキン フィンチャーの大型新作「ソーシャル・ネットワーク」を見た。おもしろかったねえ。 しかし「どこがおもしろかったの?」と問われれば明確に答えられない。むしろ「つまんなかった」という人も確実に出るだろうと思った。爆破や暴力も

    インターネットという主人公「ソーシャル・ネットワーク」 - 深町秋生の序二段日記
  • 2011年01月09日のツイート - 深町秋生の序二段日記

    zenibuta
    zenibuta 2011/01/09
  • 2011年01月02日のツイート - 深町秋生の序二段日記

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    zenibuta 2011/01/02
  • 2010年12月19日のツイート - 深町秋生の序二段日記

  • 石原慎太郎の目指すもの「嫌悪の狙撃者」 - 深町秋生の序二段日記

    とある仕事で、話題の人物・石原都知事のを読み返していた。 石原慎太郎の小説は、肌にあうものが少なく、代表作のひとつ「太陽の季節」も、「どうです! 若者らしいでしょう!」という押しつけがましさが嫌だった。 もっとも昔の青春小説なのだから、そう感じるのもしょうがないけれど、「太陽の季節」に限らず、まず既成モラルへの挑戦というテーマうんぬんの前に、ヨット、ボクシング、モーターボート、ナイトクラブ、親分の息子とつるんで豪遊とか、体育会系で友人自慢な感じが鼻持ちならず、なにかといえば金持ち大学生であったりとか、職業が医者という設定なども気にわなかった。「ヨットなんか知らねえよ、タコ!」というか。 もうひとつの代表作・長編「化石の森」にしても、長すぎて読めなかったが、とにかくドストエフスキーがやりたかったんだろうなあと思った覚えがある。 そんなわけで合わない作品が多いけれど、数年に一度は読み返して

    石原慎太郎の目指すもの「嫌悪の狙撃者」 - 深町秋生の序二段日記
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    zenibuta 2010/12/13