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ブックマーク / honz.jp (46)

  • 舞妓さんの秘密――『花街と舞妓・芸妓の世界』 - HONZ

    作者:溝縁 ひろし,松田 有紀子,田中 圭子 , 山 真紗子, 片山 詩音 出版社:誠文堂新光社 発売日:2020-02-13 舞妓さん? 京都で歩いているのを見たことがあるかな。そう、多くの人にとっては、観光の景色のひとつか、映画の世界だろう。そこになんと、リアルな舞妓さんの世界を京都5ヶ所、東京7カ所、ほか全国各地を含め合計25カ所の花街で追究し、写真満載で紹介する豪華が登場だ! 掲載された写真は、ざっと数えて630点は優にある(地図と図版を入れるともう少し増える)。しかも、大方はプロのカメラマンの手によるもので、美しい。しかもこの溝縁ひろしさんは、花街を撮り続けて45年だという。やっぱり美しい花は綺麗な写真で見たいもの。 元は、文科省の助成を受けて科研費で花街を研究した成果だそうで、その後、著者4人(執筆者は他にも5人おり、計9人)が興味を持って全国各地を調べていった結果をまとめ

    舞妓さんの秘密――『花街と舞妓・芸妓の世界』 - HONZ
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    zenibuta 2020/03/18
  • 喪失が連鎖する時代の怖さ 『つけびの村』 - HONZ

    今年は、ノンフィクションに動きがあった年だと思う。途轍もないビッグヒットがあったわけでも、当たり年だったわけでもない。エビデンス重視の世の中で私的な感覚を言うのも憚られるが、私は潮流の変化を感じた。 年末に読んだ開高健賞受賞作『聖なるズー』は刺激的で今後さらに話題になる予感があるし、2年目をむかえた屋大賞ノンフィクション大賞受賞作『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』はすでに大きな話題になっている。 歴史ある賞だけでなく影響力をもつ賞が新たに生まれたのは、画期的な出来事だ。そして近年、ノンフィクションを世に出す新たな装置も生まれている。noteなどのweb上の有料閲覧システムだ。そこで生まれたで、今年私が最も注目したがこの『つけびの村』だ。 発生当時「平成の八つ墓村」として話題になった、2013年に起きた連続放火殺人事件を追ったルポである。出版社に持ち込んだがボツになった原

    喪失が連鎖する時代の怖さ 『つけびの村』 - HONZ
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    zenibuta 2019/12/17
  • 『「うつ」は炎症で起きる』 「それは体の問題」という新たな視点 - HONZ

    若い医師はあるとき、リウマチ性関節炎と診断されていた女性患者がうつ病をも患っていることに気づいた。そのささやかな発見に気をよくした彼は、上機嫌で先輩医師にその旨を伝える。だが、先輩医師から返ってきた反応はきわめて淡白なものであった。「うつ病? そりゃ、君だってそうなるだろうよ」。 以上は、書の著者エドワード・ブルモアが内科の研修医時代に実際に経験したことである。そしてそのエピソードは、うつ病がこれまでどのように扱われてきたのかをよく物語っている。それはすなわち、「うつ病のような精神疾患はすべて心の問題だ」という扱われ方である。「そりゃ、君だって関節炎のことで悩むだろうし、そうしたらうつ病にでもなるだろうよ」というわけだ。 しかし、著者はいまやまったく別様に事態を見ている。その見方は、かつては自分でも「いかれている」と思えたようなものだ。著者曰く、先の女性患者は「リウマチ性疾患のことを思い

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    zenibuta 2019/06/12
  • 忘れ去られしカオスな物語群にどっぷり浸かる『「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本』 - HONZ

    忘れ去られしカオスな物語群にどっぷり浸かる『「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する』 もうタイトルからして「なんじゃこりゃ」だが、読み終わっても「なんじゃこりゃ」である。でも面白いんだから書評するより仕方ない。書(通称・まいボコ)を一言で説明するならば、明治時代、夏目漱石や森鴎外といった純文学作家の作品よりも人気を博した忘れ去られしエンタメ作品(著者は「明治娯楽物語」と呼ぶ)が多数存在し、それらをツッコミ入れつつざっくばらんに紹介しまくるだ。なぜ現在この作品群の知名度が全くないかというと、当時はまだ文学が未成熟、手探り状態にあり、現代の水準からすればどれもこれも「小説未満」で、時代の流れの中で風化してしまったためだ。要するに今読んでもつまらないのである。 とはいえ、どんなに粗雑でくだらなくても、そこには作

    忘れ去られしカオスな物語群にどっぷり浸かる『「舞姫」の主人公をバンカラとアフリカ人がボコボコにする最高の小説の世界が明治に存在したので20万字くらいかけて紹介する本』 - HONZ
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    zenibuta 2019/06/06
  • 齢90を超えてなお新しい作品を生み出し続けた芸術家の人生──『スタン・リー: マーベル・ヒーローを創った男』 - HONZ

    映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の後編『アベンジャーズ/エンドゲーム』公開が間近に迫り、今か今かと待ちわびている昨今。そんな現在も活躍するマーベル・ヒーローの多くの生みの親であり、基盤を作り上げてきたスタン・リーの伝記が書『スタン・リー: マーベル・ヒーローを創った男』である。昨年11月に95歳で亡くなったスタンリーだが、その年齢が示すとおりに生まれは1922年のこと。第二次世界大戦を経験し、数多くの貧困や恐慌を経験し、コミックは有害図書だと大衆から叩かれてきた逆境を乗り越え、齢90を超えてなお旺盛な創作意欲に突き動かされ、時代のうねりと共に生きてきた偉大な男の人生が凝縮された一冊である。 ざっと紹介する スタンリーが生まれた1922年のアメリカはまだ第一次世界大戦の混乱からは抜けておらず、経済は停滞を続けていた時代である。年齢から考えれば当然なのだが、つい最近までマーベル

    齢90を超えてなお新しい作品を生み出し続けた芸術家の人生──『スタン・リー: マーベル・ヒーローを創った男』 - HONZ
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    zenibuta 2019/02/25
  • 『江戸の目明し』時代劇のファンタジーを吹き飛ばす - HONZ

    銭形平次、人形佐七、三河町の半七…テレビドラマや小説で人気の親分たち。近年では中村梅雀さん演じる黒門町の伝七がよかったなあ。かつて同じ伝七を演じて大ヒットを飛ばした父上・中村梅之助さんから、亡くなる直前に秘蔵の十手コレクションを託されていたとか。劇中で使われていたのがその十手なのかどうかは定かではないが、紫房の十手を大切に神棚に祀る姿は、亡き父上への敬意を胸にこの役を受け継いだのであろうと思われて、なおさら感動し楽しく拝見した。いいねえ、時代劇。江戸の人情。人の世は情。そして正直、まっつぐこそ庶民の心意気…。「よよよい、よよよい、よよよいよい!めでてぇな!」 ところが!岡っ引き、すなわち目明しの実態は、ドラマや小説とはかけ離れているのだという。そもそも十手は用がある時だけ貸し出され、捕り物が済んだら取り上げられるので神棚に祀るなんて無理無理。いやそも、建前では目明しは「存在しない」。いない

    『江戸の目明し』時代劇のファンタジーを吹き飛ばす - HONZ
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    zenibuta 2018/09/24
  • 『死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相』ロシア史上最悪の遭難怪死事件に挑む - HONZ

    一般に、は読めば読むほど物知りになれると思われがちだが、実際は逆だ。読めば読むほど、世の中はこんなにも知らないことであふれているのかと思い知らされる。その繰り返しが読書だ。 「ディアトロフ峠事件」をぼくはまったく知らなかった。これは冷戦下のソヴィエトで起きた未解決事件である。 1959年1月23日、ウラル工科大学の学生とOBら9名のグループが、ウラル山脈北部の山に登るため、エカテリンブルク(ソ連時代はスヴェルドロフスク)を出発した。 男性7名、女性2名からなるグループは、全員が長距離スキーや登山の経験者で、トレッキング第二級の資格を持っていた。彼らは当時のソ連でトレッカーの最高資格となる第三級を獲得するために、困難なルートを選んでいた。資格認定の条件は過酷なものだったが、第三級を得られれば「スポーツ・マスター」として人を指導することができる。彼らはこの資格がどうしても欲しかったのだ。 事

    『死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相』ロシア史上最悪の遭難怪死事件に挑む - HONZ
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    zenibuta 2018/09/07
  • 『性表現規制の文化史』えっちがいけないことなのは何故か - HONZ

    書、表紙が素敵なのだ。 裸の成人女性からうまい具合に乳首を隠したイラスト、線画の描写ゆえ生々しさはなく90年代に流行ったオシャレ系マンガの表紙のようである。 とは言えハダカはハダカ、サラリーマンばかりの通勤電車で読むのは平気だった私もさすがに目の前に小学生男子が立っている中では書の続きを読むのをためらった。 こんな風に感じるのは何も私だけではないだろう。そもそもたとえ乳首が隠されていたとしても裸の成人女性が描かれた表紙を人前で出すこと自体やりたくないという人も多いはずだ。(うん、屋さんでカバーかけて貰えるのってとっても大事かも)。 この「通勤電車ならいいや」と「でも小学生男子には刺激が…」の線引きをしている私の気持ちは一体どこから生じているのだろうか。 えっちなのは、いけません! 我々(少なくとも私は)はそう刷り込まれている。だから、公共の場でえっちなイラストの表紙のを出すのがため

    『性表現規制の文化史』えっちがいけないことなのは何故か - HONZ
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    zenibuta 2017/09/13
  • 『なぜ働くのか』アイデアにもテクノロジーが必要だ - HONZ

    TED(Technology Entertainment Design)はどんなテレビ番組より面白いので(但し、NHK『BS世界のドキュメンタリー』は除く)、iPadテレビ代わりによく見ている。テレビドラマや映画だと英語が分からないことが多くて字幕がないと辛いが、TEDトークはプレゼンテーターの思考が冴えていて、話もロジカルなので、英語がすごく分かりやすく、特殊な分野を除いて字幕なしで見ることができる。 もっとも、YouTubeにアップされている人気のTEDトークの多くには日語字幕が付いているので、ほとんどのトークは英語ができない日人でも楽しめる。自分にとっての一番のお気に入りは、フォロアーシップの重要性を説いた”How to start a movement“(社会運動はどうやって起こすか)の裸踊りのプレゼンテーションだが、こんな面白い映像がタダで見ることができてしまう今の時代、テ

    『なぜ働くのか』アイデアにもテクノロジーが必要だ - HONZ
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    zenibuta 2017/05/30
  • 『非モテの品格 男にとって弱さとは何か』ルサンチマンを超えた先にあるもの - HONZ

    タイトルを見て思わず手に取った。面白そうだと思ったのではない。憤慨したのだ。 はっきり言って私はモテない。メディアに出れば、ネットの掲示板には「ブス」という心無い言葉が流れる。だから、モテないことには一家言もっている。 だが、このタイトルには全く同調できなかった。 男はたとえ生まれ持った容姿に恵まれなくとも、筋肉をつけ、身なりに気を使い、学歴や財力、権力、そして小粋なトークでもできれば、間違いなくモテるようになれるだろう。これら全ては後天的な努力で手にすることができるものばかりだ。努力が足りないだけなのに「弱さ」とは一体何事かと憤りながらページをめくった私は、後頭部を殴られるような衝撃を受けた。 「ふと、自殺した友人や知人たちの顔を、今でも思い出すことがある。」という書き出しから始まる冒頭には、社会の期待するマッチョな男性像に絡め取られ、声を上げることもできないまま死を選んでしまう男性たち

    『非モテの品格 男にとって弱さとは何か』ルサンチマンを超えた先にあるもの - HONZ
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    zenibuta 2016/11/04
  • 『触れることの科学 なぜ感じるのか どう感じるのか』 めくるめく触覚の世界とその裏側 - HONZ

    触って、触られて――。他人とのそうした身体的接触を、人生最大の愉しみと考える人も少なくないだろう。しかし、「なぜ感じるのか」「どう感じるのか」という問いに何かしらの答えを与えられるという人は、おそらくほとんどいないのではないか。書は、そのようなめくるめく触覚の世界とその裏側に、『快感回路』などの著書でも知られる神経科学者がやさしく案内するものである。 先に断っておくと、書はあくまでもまじめな神経科学のである。ただ同時に、書はある意味で「サービス精神旺盛」なでもある。実際、性の話を適度に織り交ぜながら、読者を退屈させずに読ませてしまうというのが、この著者の真骨頂といえるだろう。そこで、そうした意味でも興味深いトピックを以下で見ることにしたい。 C線維と「愛撫のセンサー」 いま、タンスの角に足の小指をぶつけてしまったとしよう。そのときおもしろいのは、痛みがいわば二度やってくることであ

    『触れることの科学 なぜ感じるのか どう感じるのか』 めくるめく触覚の世界とその裏側 - HONZ
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    zenibuta 2016/09/23
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    いの快感が忘れられない『人魚姫のごめんねごはん』 2018年11月19日 僕はありがたいことにべ物の好き嫌いがないので、お肉も野菜も大好物ですが、魚や貝といった海鮮も大好きです。 なにせ魚介類は種類も豊富だし、調理方法で味も千変万化。それこそ毎日べたって飽きません。...

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    zenibuta 2016/05/19
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    いの快感が忘れられない『人魚姫のごめんねごはん』 2018年11月19日 僕はありがたいことにべ物の好き嫌いがないので、お肉も野菜も大好物ですが、魚や貝といった海鮮も大好きです。 なにせ魚介類は種類も豊富だし、調理方法で味も千変万化。それこそ毎日べたって飽きません。...

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    zenibuta 2016/05/10
  • こうして角田美代子は、人間をロボット化させた! 『尼崎事件 支配・服従の心理分析』から見えた戦慄のメカニズム - HONZ

    こうして角田美代子は、人間をロボット化させた! 『尼崎事件 支配・服従の心理分析』から見えた戦慄のメカニズム 尼崎事件は兵庫県尼崎市を中心に複数の家族が監禁・虐待され、死へ追いやられた連続殺人事件である。首謀者の角田美代子は、長年に渡り、様々な家族を乗っ取り、金を脅し取ったうえで、崩壊させていった。その過程では、少なくとも9人が死へ追いやられており、しかも角田美代子が直接手を下すのではなく、取り込んだ家族を意のままに操り、家族同士で暴力を振るわせ壊滅させたことが特徴とされている。 逮捕から約1年後の2012年12月12日、角田美代子は留置場で自殺した。そのため事件の真相が永遠に解明されない可能性は高い。だがそれを、巻き込まれた一人の人物の視点へ着目することによって、この事件がどのように起こりえたのか解明しようと試みたのが、書『尼崎事件 支配・服従の心理分析』だ。 著者は、被告人Aの弁護

    こうして角田美代子は、人間をロボット化させた! 『尼崎事件 支配・服従の心理分析』から見えた戦慄のメカニズム - HONZ
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    zenibuta 2016/03/14
  • 『1998年の宇多田ヒカル』音楽には今、言葉が足りない - HONZ

    タイトルが秀逸。「1998年の宇多田ヒカル」という単語を目にしただけで、様々な情景が昨日のことのように蘇ってくる。だが皮肉なことに、それは音楽に心を躍らせるという経験が、その時から更新されていないことを意味するのかもしれない。 1998年が、いかにエポックな年であったかを示す事実はいくつもある。1つは日音楽業界史上最高のCD売上を記録した年であるということ。そしてもう1つは、現在においても日音楽シーンにおけるトップ3の才能と目される音楽家が、すべて同じ1998年にデビューしたことである。それが、宇多田ヒカル、椎名林檎、aikoの3人だ。 書は「史上最も同期に恵まれていた」3人に浜崎あゆみを加えた女性ソロアーティスト達を題材とし、1998年からの18年間が音楽史においてどういう意味を持つのか紐解いていく。単に当時をノスタルジックに振り返るだけでなく、そして現在の状況を憂うだけでもな

    『1998年の宇多田ヒカル』音楽には今、言葉が足りない - HONZ
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    zenibuta 2016/02/04
  • HONZで振り返る2015年 今年のノンフィクションはこれを読め! - HONZ

    に関する記事を毎日のように送り出しながら面白さを感じるのは、ネットのニュース記事などと比べて時間の流れ方の異なる点である。 予期していたかのようにタイムリーに出されたものもあるが、少し時間を経たからこそ全貌の見えてきたもの、社会的な関心事ではないが特定の層にはズバッとささるもの、時代の流れを全く読まなかったから生まれてきたものも、大半を占める。 時宜を得たものと突然変異、過去と未来、つながりと孤独、異なる2つの視点が隣り同士に並ぶ棚こそが美しい。そこで今年HONZでよく読まれた記事の中から、各月ごとに上位2冊の書籍をピックアップし、2015年を振り返ってみた。 1月:「イスラム国(IS)」とホッケ 2015年は年明けから物々しかった。1月7日にイスラム過激派がフランスの「シャルリー・エブド」を襲撃。1月20日にはついに日人が「イスラム国(IS)」の人質になる事件も起き、日中を震撼さ

    HONZで振り返る2015年 今年のノンフィクションはこれを読め! - HONZ
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    zenibuta 2015/12/07
  • 『ヒトとイヌがネアンデルタール人を絶滅させた』 ヒトは史上最強のインベーダー - HONZ

    書は「なぜネアンデルタール人が絶滅し、初期現世人類は絶滅しなかったのかという人類学の大問題」に、最新の研究結果と巧みな想像力で迫っていく、知的興奮に満ちた一冊である。原書である『The Invaders』は2015年3月に出版されたばかりで、著者が引用している論文はここ数年で発表されたものも多く、古人類学の知識を大幅にアップデートできる。書で描かれるネアンデルタール人の真の姿、絶滅への過程、侵入者としてのヒトとイヌの姿はこれまでの常識とは大きく異なり、驚かずにはいられない。 ネアンデルタール人絶滅という大問題には、これまでも様々な角度から解答が提出されてきた。有力だと考えられてきたものの1つは、気候変動説。ネアンデルタール人が地球上から姿を消した頃の気候は非常に不安定で、数百年という短い周期で温暖期と寒冷期をいったりきたりしていた。しかし、気候変動だけでは、説得力ある説明にはならない。

    『ヒトとイヌがネアンデルタール人を絶滅させた』 ヒトは史上最強のインベーダー - HONZ
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    zenibuta 2015/12/02
  • 読み終えたが最後、徹夜はできなくなるだろう──『眠っているとき、脳では凄いことが起きている』 - HONZ

    多くの人間は一日に6〜8時間ほどの睡眠をとる。そうなると、ごくごく単純に計算して人生の4分の1から3分の1を睡眠に費やしていることになる。それなのに睡眠のことはあまり意識されない。あって当たり前、時にはちょっとぐらいすっとばしても構わないものだと思われている。 しかし、かつて安眠が今ほど保証されていない時代のことを考えれば、6〜8時間も睡眠をとるのはとてつもなく危険だったはずだ。その上、睡眠は人間だけではなく、動物界に広く行き渡った機能である。多くの動物がわざわざ多大な危険をおかしてまで行っているのだから、当然そこには「睡眠が生命を維持するに必要不可欠な理由」があるに違いない。そうでなかったらこれほど深刻なバグはなかなかないだろう。その理由とはいったいなんなのだろうか? 書『眠っているとき、脳では凄いことが起きている: 眠りと夢と記憶の秘密』はその書名通り、眠っている時に脳で起こっている

    読み終えたが最後、徹夜はできなくなるだろう──『眠っているとき、脳では凄いことが起きている』 - HONZ
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    zenibuta 2015/11/27
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    怖い…でも見たい!怪異と戦う弱小少年!『ミヤコ怪談』第8話後編 2018年09月21日 気弱な少年と不良少女のジュブナイルホラー。 虐められっこの草弥は、クラスメイトに脅されて、「タタリ場」への調査に向かうのだが、出会ったのは、世にも恐ろしい妖怪の数々だった…「ミヤコ怪談」はメディ...

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    zenibuta 2015/11/17
  • ※閲覧注意 『図説“特殊性欲”大百科 “ビザール”の生態学』 - HONZ

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    zenibuta 2015/11/13