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ブックマーク / takekuma.cocolog-nifty.com (33)

  • 手塚治虫の『バンビ』が復刻!: たけくまメモ

    長谷先生の17日のブログでも紹介されてましたが、あの! 手塚治虫の『バンビ』(昭和26年・鶴書房・左図)が復刻されるとのこと。やはり幻と呼ばれていた手塚版『ピノキオ』とのカップリングで、3000円くらいの定価になるとか。俺や長谷さんが入っている漫画史研究会のMLで流れた情報なので、確度は高いはずです。ただ第一報の段階なので、版元と刊行時期がまだわからんのです(現在MLで問い合わせ中)。わかったらお知らせします。 有名な手塚さんの「バンビを映画館で80回見た説」は、時期的に考えて、この作品を執筆するための取材だった可能性が高い。当時はビデオなんかなかったですから、映画館にスケッチブックを持ちこんで、必死に模写していたのだと思われます。手塚流ディズニー調が完成するのはだいたいこの前後の時期で、『バンビ』はマンガ史的にも貴重な作品だといえるでしょう。 さて、なぜこれが幻の作品と呼ばれていたかとい

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    zenibuta 2014/05/09
  • 手塚伝説(その1)禁断のプライヴェート篇: たけくまメモ

    これからアップする文章は、以前「SPA!」がガッツ伝説にあやかって「有名人伝説特集」を組んだときに、編集部の求めに応じて俺が集めた「手塚治虫伝説」のすべてです。漫画界に伝説の持ち主は多いですが、やはり神様と呼ばれるだけあって、手塚の逸話は質・量ともに群を抜きます。 結局雑誌に使われたのはこのなかの数のみで、もったいないのでボツネタだけを以前mixiにアップしたのですが、今回は採用分もあわせた完全版をお届けしたいと思います。たぶん俺が知らないだけで、他にもいっぱいあると思いますが、知っていたら教えてください。 なお、ここに収録したネタは、すべて人や周囲の関係者からウラがとれているマジネタばかりです。 ●手塚が戦中戦後にかけて医者の勉強をしていたことは有名だが、医者を断念した理由は担当教官から「君はこのまま医者になっても必ず患者を殺すから、悪いことはいわん、漫画家になりたまえ」と忠告を受け

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    zenibuta 2013/09/25
  • 平田先生とネットゲリラと: たけくまメモ

    昨日、代官山ヒルズで行われた「平田弘史先生大揮毫大会」にはせ参じました。会場に到着したら、どこかで見た記憶があるギョロ目の男性がこちらを見ているので、はて誰だっけと考えていたら、アルファブロガーとして著名なネットゲリラさんでした。 http://shadow-city.blogzine.jp/ ↑ネットゲリラは潜水艦戦である。潜水艦に前線はない。自分に有利な時と場所で斗いを開始する。 ネットゲリラさんは、この機会に平田先生にサイトの題字を揮毫していただこうとやってきていたのです。 近いうちにネットゲリラのタイトルが「題字:平田弘史」になるはずですのでご注目ください。なお写真を撮る際、人には「たけくまメモに載せてもいいすか? 顔出しNGすか?」と聞いたら「別にいいっすよ」とのことでしたので、載せちゃいます。 実はネットゲリラさんと俺は古い顔見知りなんですよ。友達というほど仲がいいわけではな

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    zenibuta 2012/05/17
  • 携帯コミックって読んでます?: たけくまメモ

    いきなりですが、皆さんは携帯コミックって読んでますか? 俺はどんなものか確認するために数回アクセスしてダウンロードしただけで、あんまり読んでいません。俺の周りのマンガ好きに聞いても、熱心に読んでいるという人はほとんどいない。俺と同じで、何回か試しに読んでみただけで、それっきりという人が大多数です。 学校でマンガ好きの学生に聞いてみると、さすがに携帯そのものの所有率は100パーセントなんですけど、携帯コミックを日常的に読んでいるという人にはまだ会ったことがありません。きちんと統計をとったわけではないので実態はまだわかりませんけどね。とにかく世代を問わず、マンガ好きな人は当然のように雑誌や単行で読むので、携帯で読もうという人はあんまりいないのだという印象があります。 ところが、プロの編集者の間では、どうも事情が異なるのですよ。最近は結構、プロ編集と顔を合わせると携帯コミックの話題になることが

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    zenibuta 2012/01/23
  • 【猿漫】相原先生の萌えキャラ: たけくまメモ

    相原コージ先生が忙しい合間を縫って可愛い「萌え絵」を描いてくださいましたYO! 「一応、メイドでツインテールでメガネっ娘にしてみました。アホ毛っていうんですか? 頭頂部にもオバQみたいな毛を2入れてみたのがチャームポイントです。個人的にはとても気に入ってるんですが、いかがでしょう。息子が来年受験で何かとお金もかかりますし、この際、思い切って萌えマンガ家に転向して収入拡大の道を考えてます」(相原コージ・談) ということなんですが、萌えについては俺も相原先生とどっこいどっこいの初心者なので同じく不安であります。そこで親切かつ腕に覚えのある読者の皆さんのご意見を伺いたいところです。『サルまん』の描き下ろしが成功するか否かは、相原先生の萌え絵にかかっていますので。 よくネット内に絵を添削するサイトってありますよね? たとえば下みたいに、赤ペン先生をしてくれるやつ。 http://nekonabe

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    zenibuta 2011/02/15
  • 早速、コミPoで傑作が!: たけくまメモ

    と、タイトルの言葉とともに田中圭一さんがメールで「PCエンジェルNEO」編集部の公式ブログのエントリを教えていただきました。 http://moepickup.blog129.fc2.com/blog-entry-65.htmlPCエンジェルNEO公式「最近話題のコミPoに触ってみた」 http://moepickup.blog129.fc2.com/blog-entry-66.html ↑最近話題のコミPOをさらに触りまくった。 リンク先を開いて、爆笑。『サルまん』の付録に付けた「萌えマンガの描きかた」の見事なパロディになってます。リンク先からは全部読めます。 ↑こちらは相原コージが『サルまん・21世紀愛蔵版』のために描いた「萌えマンガの描き方」冒頭ページ。 ちなみにコミPo!は現在、マスコミ関係者に広くベータ版を渡しており、実は俺もいただいたのですがまだ何もできていません。PCエン

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    zenibuta 2010/10/27
  • 田中圭一制作総指揮のマンガ作成ソフト、なし崩しで情報公開へ!: たけくまメモ

    先日の精華大学での講演で当日参加者のみに限定公開された田中圭一氏企画・制作総指揮によるマンガ作成ソフト「コミックシーケンサー コミPo!」ですが、正式なマスコミ公開は15日に予定されています。ところが昨日、関係者限定で公開されたコミPo!のデモサイトのURLが、伊藤ガビン氏によってツイッターに流出、これを村上隆氏がリツイートしたことから、あっという間にネットで話題になり、なんと田中氏が勤務するウェブテクノロジ社のサーバーが落ちる事態となりました。 田中氏とウェブテクノロジ社は、急遽情報を解禁することとし、公式サイトおよびデモムービーを載せたYOUTUBEのURLを公開することにしました。「たけくまメモ」でも公開してよろしい」との許可が出ましたので、予定より10日ほど早く公開することにします。百聞は一見にしかずで、下のデモ映像をご覧ください。 http://comipo.jp/ ↑コミPo解

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    zenibuta 2010/10/05
  • 「AKIRA」の元ネタは(たぶん)これだ!: たけくまメモ

    Akira (Part1)KCデラックス 11 前から怪しいとは感じていて、でもなかなか検証できないことってありますよね。俺にとっては大友克洋の『AKIRA』に関して前から「あれは、ひょっとして」と思っていて、でも誰もそのことを指摘してないし、作者もそれについて一言も触れていないので、なんというかムズムズしていたことがあるんです。 いや『AKIRA』のビジュアルの元ネタについての疑問なんですけど。やはり木村恒久だと思うんですけどねえ。そう考えている人、他にもいませんかね? 木村恒久というのは、僕の世代より上のアート好きには懐かしい名前だと思うんですが、60年代から70年代にかけて、ひたすら「都市崩壊」のイメージをフォト・モンタージュの手法で表現し続けていた芸術家です。 左は木村さんの代表作「ニューヨーク水没」を表紙にした作品集なんですけど。正式タイトルが『都市はさわやかな朝を迎える』。70

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    zenibuta 2010/09/02
  • 死ぬことは生きること…今敏氏の逝去を悼む: たけくまメモ

    ここに掲げた写真は4年前の暮れ、私が脳梗塞で入院していた時のものである。『パプリカ』の監督である今敏氏と、原作の筒井康隆氏より、入院お見舞いとしていただいたものだ。筒井氏には一回取材者としてお会いしたことがあるが、たぶん先方には記憶がないだろう程度の接触だったし、今敏氏とはこの時も以降も面識はない。 では、なぜこのような戴き物があるのかというと、私が入院直前までに『パプリカ』を映画館で2回見たと知ったソニー・ピクチャーズ(『パプリカ』の製作元)の社員F氏が、社内のプロデューサーに掛け合って広報用パンフレットにサインをもらい、病院にまで届けてくれたものである。Fさん、その節は当にありがとうございました。 サインには「早く元気になってください」(筒井氏)のほかに「お大事に」(今氏)とある。その今敏氏が、この8月24日、私より早くこの世を去られたことには、どういう言葉を出せばいいのか、思いつか

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    zenibuta 2010/09/02
  • やっぱりTwitterはスゴイかもしれない: たけくまメモ

    俺、以前ここで「Twitterよりもブログの方が性に合っている」ということを書いたと思います。短文よりも長文派だということもあるんですが、今も基的にはそう思っています。短いつぶやきをポツポツと発信するというスタイルには、どうも俺は物足りなさがつきまとうんですね。まあそれでも、仕事で忙しい日々が続くとTwitterの気楽なスタイルが魅力的に思えるのは確かです。でもいざ書くとなると、140字では圧倒的に足りなくて、推敲が大変です。あるいはいくつものツィートを連続して書きたくなる。そうなるとブログ書いた方がいいですよね。 まあTwitterは“論じるメディアとは違う”とわかってはいるんですけど。Twitterを始めてそろそろ半年になりますが、俺が書いたツィートはまだ390個とかそんなものですよ。400行ってない。でも俺がフォローしている人の中には、俺よりツィート歴が少ないのに数千ツィートとか1

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    zenibuta 2010/06/12
  • 全裸行動芸術家・ダダカン師健在なり!: たけくまメモ

    このゴールデンウィークは、仙台でダダカン師にお会いして来ました。拙著『篦棒な人々』で訪仙して以来、たぶんこれが6度目の訪問になると思います。 今回はドキュメンタリー『グワシ!楳図かずおです』の監督である伊藤弘二氏と、女子大生時代からダダカン師の大ファンで、毎年年末年始を鬼放舎(ダダカン邸)で過ごされるという日一ディープなダダカンファンである、ぽちょむきんさんも一緒でした。今回掲載した写真とyoutubeの動画は、すべて伊藤弘二氏撮影のものです。 ↑篦棒な人々ー戦後サブカルチャー偉人伝 (河出文庫 た 24-1) ダダカン師については、拙著『篦棒な人々』(河出文庫)に書いたほかにも、「たけくまメモ」でも何度かエントリにしましたので、そちらをご覧ください。日における「全裸行動芸術」の開祖的存在であり、60年代の「前衛芸術」を語るに当たっては欠くことのできない偉大な芸術家であります。 htt

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    zenibuta 2010/05/08
  • まんが・条例のできるまで(1992年作品): たけくまメモ

    今回の都条例改正は、なにやら議決が先送りになるのではという観測が流れていますが、決議は明後日19日であり、また仮に19日に結論出なかったとしても、単に先送りになるというだけなので、予断を許さぬ状況が続いていることは間違いありません。 この種の表現規制を法的に行おうとする動きは大昔からありまして、だいたい15年から20年周期で繰り返される問題であります。90年代初頭にもいわゆる「有害コミック規制問題」が巻き起こったことは記憶に新しいところです。 このときは、1992年に大阪府の「青少年健全育成条例」が改正されました。これは「府知事が有害と認めたマンガを含む出版物やビデオ等を「有害図書」として指定することができるというもので、今回の東京都の条例改正と非常によく似ていました。このときも、マンガ家や有識者の間から「曖昧な基準で表現の自由を制限できる条例は、違憲の疑いがある」として、疑問や反対の声が

  • WEBマガジンで「マンガ界崩壊」インタビューを受けました(後編): たけくまメモ

    先月の12月に、ミシマ社のWEBマガジン「ミシマガジン」で、俺が「たけくまメモ」等でかねてから書いている「マンガ界(出版界)崩壊」と、それでも出版人として生き残るための提案である「町のパン屋さんのような出版社」をめぐってのインタビューを受けましたが、日その後編がアップされましたのでお知らせいたします。 http://www.mishimaga.com/interview/004.html ↑ミシマガジン「竹熊健太郎インタビュー・後編」 http://www.mishimaga.com/interview/003.html ↑ミシマガジン「竹熊健太郎インタビュー・前編」 http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/web-74dd.html ↑たけくまメモ:WEBマガジンで「マンガ界崩壊」インタビューを受けました。 前編・後編あわせて、今の

  • 今月23日、明治大学でマンガ研究をめぐるシンポジウム: たけくまメモ

    えー、実はもう来週の水曜日なんですが、12月23日午後1時半から、お茶の水の明治大学リバティホールで、フランスのマンガ研究家ティエリ・グルンステン氏を招いたシンポジウムが開かれます。当日はグルンステン氏の他、明治大学の高山宏教授、作家で博物学者の荒俣宏さん、マンガ評論家で東京工芸大准教授の伊藤剛氏、俺、が壇上に上がって「マンガ文法」をめぐるディスカッションを行います。 このシンポジウムは、グルンステン氏の『マンガのシステム』(青土社)の日語訳出版を記念して開かれるものです。 近年は日でも夏目房之介氏の一連のマンガ論や、伊藤剛氏の『テヅカ・イズ・デッド』(NTT出版)などによりマンガ研究の一分野として「マンガ表現論」が確立した感がありますが、フランスでは早くから芸術研究の一環として「BD(バンド・デシネ。フランスでのマンガの名称)研究」が盛んであり、グルンステン氏はその第一人者です。明治

  • たけくまメモ : 【著作権】平沢進インタビューが面白い

    ITmediaで小寺信良氏が執筆している平沢進インタビューが面白い。平沢氏はテクノユニットP-MODELのリーダーとして、もうかれこれ四半世紀も活動している大ベテランのミュージシャン。彼はまた、音楽出版社とJASRACに「支配」されている音楽業界のありかたに疑問を持ち、自分の曲は自分で管理したうえで、自分のサイトでの音楽配信を1999年から続けていることでも有名です。 http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0606/12/news005.html ↑「保証金もDRMも必要ない」音楽家・平沢進氏の提言(聞き手・小寺信良) 俺もつねづね出版界のシステムには疑問を持っているわけですが、音楽界の著作権管理のことは正直いってよくわかりませんでした。JASRACが著作権管理を「代行」していることは知ってましたが、実際にはミュージシャンとJASRAC

  • 須賀原洋行氏のご批判について(1): たけくまメモ

    だいぶ時間が経ってしまいましたが、自分は7月末、“この8月26日に大阪難波のモンタージュでトークライブ「マンガの黙示録2」を開催する”旨のエントリを書きました。 http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-e2aa.html ↑たけくまメモ「告知・大阪難波でトークライブ」 これは4月末に同じ店で行ったトークの第二弾。前回に引き続き、「マンガ界=出版界の崩壊」が大テーマで、今回は「フリー出版人として生き残るにはどうすればいいか」をメインテーマにする予定です。じつはマンガ界ばかりではなく、「出版界」全体も含み込んだテーマなんですね。 ところが、このエントリをアップした二日後になって、須賀原洋行氏の「マンガ家Sのブログ」に「たけくまメモの欺瞞性」(8月2日) が掲載されました。 http://uaa-nikki.cocolog-nift

  • 新幹線に乗ろうとしたら: たけくまメモ

    昨日のお昼前なんですが、京都へ行くために新横浜駅に向かい、ホームでシューマイ弁当を購入して新幹線に乗ろうとしたら、いきなり警官に呼び止められましたよ。 「新幹線にお乗りですか?」 お乗りですかもなにも、ここは新幹線ホームですよ。新幹線に乗る以外、何の用があるというのでしょうか。 「ええ。京都へ行くんですけど」 「何号車ですか?」 「8号車です。チケットもありますよ」と、のぞみの指定席券を見せたところ、 「失礼しました。どうぞ」 と言って通してくれました。乗り込もうとすると中に警官が4~5人いて、なんかものものしい感じです。これはただ事ではない、ひょっとして凶悪犯の送致でもあるのかなと咄嗟に思いました。よく刑事ドラマなんかであるじゃないですか。刑事が自分と凶悪犯とを手錠でつないで汽車で送致するというやつが。 8号車はグリーン車なんですが、昨日はちょっと奮発したんですよ。乗ると、JRの客室乗務

  • 「ヱヴァ」は品川駅を出発しました(ネタバレなし): たけくまメモ

    昨日見てきましたよ「ヱヴァ」。最初は南町田にある109グランベリーモールで12時20分の回を見て、それから渋谷で用事を済ませて、帰りに歌舞伎町の新宿ミラノでもう一回見ました。グランベリーモールは八分程度の入りで少し心配しましたが、新宿ミラノは夜の回も超満員で、どちらの映画館でも終了時に拍手が出ました。グランベリーモールでは終わって駅に向かう途中で多摩美の教え子に出くわしたんですが、「先生、ヱヴァどうでしたか」と訊かれたものですから、 「旧作とは全然違う。確かに大筋は一緒だし『エヴァ』には違いないが、もう別作品と言っていい。前回の『序』であえてテレビ版の序盤そのままをなぞって見せたのは、これをやるための前振りだということがよくわかった。確かにこういう“リメイク”は見たことがない。テレビ版や旧劇場版も傑作だったけれども、今度の『ヱヴァ』がもしこのテンションのまま完結するようなら、おそらく50年

  • 学会で発表した俺のレジュメ: たけくまメモ

    ※昨日の第9回日マンガ学会における私の基調講演は、以下に掲げるレジュメをもとにおこなった。厳密にこの通りの内容を話したわけではないが、大意は伝わるのではないかと思う。 ■マンガ学会レジュメ「研究と実作をつなぐ」 ●学生作品に見る「絵のないマンガ」 現在、大学におけるマンガ教育は大きく「実作指導」と「理論研究」に分かれている。両者は今のところ目的がまったく異なるので、ふたつを融合させることは容易ではない。だが、たとえば以下のような作品が大学からは生まれつつある。 多摩美で私は6年前から漫画史を教えているが、毎年課題でマンガを描かせて提出させている。課題は「時間の流れを扱った視覚表現」というおおざっぱなもので、通常のマンガでもよいが、時間の流れさえ扱っていればアニメや油絵、彫刻でもよいという自由度の高い課題に設定している。 ←小沢郁恵「♪」(全14p) 最初の講義の年(2003年度)に提出し

  • 京都でメビウス展・京都と東京でシンポジウムやります: たけくまメモ

    フランスの世界的マンガ家 ジャン・ジロー=メビウス氏といえば、大友克洋氏をはじめ日のマンガ界にも多大な影響を与えたことで知られていますが、このたび京都精華大学の招きによって京都での展覧会のため来日することになりました。しかも5月7日と9日に京都と東京で当人および超豪華ゲストによる無料公開シンポジウムもあります(ただしマンガミュージアムには館内への入場料が別途かかります。一般500円)。以下は京都(精華大学主催)と東京(明治大学主催)でのシンポジウムの全容と案内であります。 ※図版はすべて (C)Moebius Production ●5月6日(水祝) 於京都国際マンガミュージアム トーク・パフォーマンス「メビウス×村田蓮爾 線が語る―イラストレーションからマンガへ」@京都国際マンガミュージアム メビウス氏と人気イラストレーター村田蓮爾氏との作品制作をめぐるトークイベント 出 演 者 メビ