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ブックマーク / katokitiz.hatenablog.com (58)

  • 役所広司のモデルは深町秋生本人か?『渇き。』 - シン・くりごはんが嫌い

    『渇き。』鑑賞。 浮気していたの相手をボッコボコにして警察をクビになり、今は警備員として働く藤島。コンビニで起きた陰惨な殺人事件の重要参考人として呼ばれた帰り、別れたから「娘のことで来てほしい、来たらわかるから」と電話が。家につくと娘が行方不明で何日も連絡がとれないことを聞かされ、さらに部屋には覚せい剤が………果たして娘はどこへ消えたのか?娘に何があったのか?娘はいったい何者だったのか?そして娘の過去とは?―――――――― 誰もが読んだあとに「映像化は不可能」と思う深町秋生のベストセラー小説『果てしなき渇き』を中島哲也監督が映像化。 ドギツイ色彩とハチャメチャな編集で観たあとに「こってりしたもんべたなー、もうしばらくいいや」と思ってしまう中島作品だが、前作の『告白』は実に冷め切ったトーンで原作のエッセンスを完璧に引き出し、なおかつ監督の作家性*1がしっかりと前に出ていた傑作だった。キ

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    zenibuta 2014/06/27
  • 限りないものそれが欲望『ウルフ・オブ・ウォールストリート』 - シン・くりごはんが嫌い

    『ウルフ・オブ・ウォールストリート』鑑賞。 とある証券会社に入社したディカプリオ。面接で一発かましたことにより、あるブローカーに気に入られ、株の売り買いのノウハウを教わる。しかし大暴落によって職を失い、街の小さな小さな証券会社に再就職。コンピューターもなく、のほほんとした雰囲気に一抹の不安を覚えるが、今度はそこでバカに適当な株を売りつけて、その半額を手数料としてもらうというやり方を教わった。そのふたつのできごとによって一気に才能を開花させたデカプーは同じマンションに住む男と偶然出会い、ふたりで証券会社を設立。証券詐欺でもって金を荒稼ぎするが、当然のごとくFBIに目をつけられ………というのが主なあらすじ。 実話を元にした一代記という意味では『グッド・フェローズ』や『カジノ』と方法論は一緒。映像テクニックの雨あられみたいな過去二作とは違い、そこはやや抑えめで(とはいえすごいんだけど)、珍しく血

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    zenibuta 2014/02/10
  • 『ドライヴ』以上に観る人を選ぶ問題作『オンリー・ゴッド』 - シン・くりごはんが嫌い

    では来年の一月に公開される『オンリー・ゴッド(Only God Forgives)』をUS盤BDで鑑賞。 ある日、タイのバンコクでボクシングジムを経営し、裏では家族で麻薬ビジネスにもかかわっているジュリアン(ライアン・ゴズリング)の兄が殺された。ジュリアンの兄は売春をしていた少女を強姦して殺し、すぐにその少女の父親に復讐されたというのだ。その復讐を仕切ったのが、地元では“復讐の天使”と呼ばれている元刑事のチャン。しかしチャンは復讐を遂げさせたあと、娘への償いだと今度はその父親の腕を切り落とした。なんとその売春自体その父親の指示であり、他にも4人の娘に売春をさせていたのだ。事情を聞いたジュリアンは兄の復讐をためらうが、そこへ麻薬ビジネスの元締めであるジュリアンの母がタイにやってくる………というのが主なあらすじ。 昨年『ブロンソン』や『ドライヴ』で良くも悪くも日映画ファンを熱狂させたニ

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    zenibuta 2014/01/29
  • 『貞子3D2』を「スマ4D」で観た! - シン・くりごはんが嫌い

    『貞子3D2』を話題の“スマ4D”で鑑賞。Tジョイは朝一からやってるのにユナイテッドは夕方からしかやってないというのはこれいかに。 「映画とは見世物小屋であるべき」というのをわりと信条としているぼくにとって*1、ウイリアム・キャッスル*2よろしくのギミックを駆使した上映形態は待ってましたと言わんばかりであり、前作では東京の一部上映館のみ行われた「4D」上映だが、今回はスマートフォンを使うことによって全国展開される。これもデジタル上映の恩恵だろうか。 さて、この「スマ4D」だが、予想以上に楽しかった。 スマホに専用のアプリをダウンロードし、機内モードにして電話がこないように設定したあと、マナーモードを解除し、音量を最大限まであげておく。そして映画がはじまると同時にアプリを起動させれば準備完了。 とりあえず上映中ではマナー違反とされているが、スマホが鳴ったら席に座ったままふつうに通話してみよう

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    zenibuta 2013/08/30
  • アンチ!難病モノ!ファック!説明過多!『風立ちぬ』 - シン・くりごはんが嫌い

    ちょっと前にある人からこんなことを聞かれた。 「こないだ『大人は判ってくれない』を観たんですけど、ラストで主人公が海までいって無言で振り返るじゃないですかー?あれって何だったんですか?」 この作品のなかで最も印象的なシーンとして名高いが、このとき主人公は何も言わないし、ナレーションで何かが説明されるわけでもない。彼が何を考えていたのか?彼が何を思っていたのか?それは撮った監督にしかわからない。そして、そのシーンにたいして監督が何も語らない以上、観客はそのシーンについての解釈を迫られる。 これは小津安二郎の映画にも印象的に出てくる。トリュフォーが参考にしたかは定かではないが、日を代表する……いや、世界を代表する名作『東京物語』のラスト。人生の伴侶を失った笠智衆が無言で窓の外を見つめる。カメラは視線の先の海を写す。そして映画が終わる。同じく小津の代表作『晩春』では無言でリンゴの皮をむき、その

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    zenibuta 2013/08/28
  • 国内でソフト化されてない幻の作品『混血児リカ』 - シン・くりごはんが嫌い

    『混血児リカ』をUS盤DVDで鑑賞。 結構前の話になるが、いつも楽しくブログを読まさせていただいているマクガイヤさんがニコニコ動画で“Dr.マクガイヤーの冒険式映画ゼミ”という番組をアップした。 いちばん最初に“動く”マクガイヤさんを観たのは今はなきBSの番組「熱中スタジアム」の“引っ越し”の回。たしかクソデカいゲーセンの筐体だったかを窓からクレーンで吊るして入れたみたいなエピソードを披露したと記憶しているが(間違ってたらごめんなさい)、そのときとは明らかに違うテンションで『ドラゴン・タトゥーの女』についてまくしたてるように講義している。 ぶっちゃけ観る前はポッドキャストに毛がはえたような感じだろうと勝手に思ってたのだが、これがかなりしっかりしたつくりで、テロップの出し方や映画に関する補足まで細かく演出されており、普通にこのまま番組として放送してもおかしくないクオリティで驚いた*1。ホーム

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    zenibuta 2013/05/23
  • 鶏にすべてをかけた男の話『コックファイター』 - シン・くりごはんが嫌い

    『コックファイター』鑑賞。 「私はいかにハリウッドで100映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか」というタイトルの自伝からも分かる通り、損をしないような映画作りで商売人として成功を収めたロジャー・コーマン製作の中で唯一といっていいほど大コケした作品。 アメリカの深南部で実際に行われ、50州のうち47の州で禁止していた“闘鶏”を題材にした同名小説を読み、これはいけると確信し製作に入る。監督は当時西部劇とロードムービーを得意としていたモンテ・ヘルマン。その手腕は見事に『コックファイター』に結実する。実際に闘鶏が行われていた場所でロケをし、キャストもウォーレン・オーツやハリー・ディーン・スタントンなど実力者を揃えたものの、映画は大コケ。しかし、転んでもただでは起きないのがコーマン御大。その後、タイトルを変え、ティーザーも変え、編にないシーンを予告編に加え、その予告に加えたシーンを

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    zenibuta 2013/05/23
  • 実はヨーロッパの香り漂う映画『タクシードライバー』 - シン・くりごはんが嫌い

    『タクシードライバー』という映画が好きである。初見の頃から変わらずにずっと好きだ。かなりの回数を観ているが、それはぼくだけではないだろう。 実はいろいろあってぼくもトラビスと同じような状況にいた。しかし、その屈した感情は爆発するわけではなく、内にこもり続け、北野武よろしく「死にたい」という破滅願望に変わっていた。当然ながらそんなことできる勇気などなく、つねに引きこもり、一日中延々と映画を見続けていた十代だった。 「ぼくに比べればトラビスは不眠症を仕事に活かしていていいじゃないか、金だってたんまりあるし、女に声もかけれるし」と当時は思っていたものだが、何度も観ていく内にトラビスは移動中も部屋に帰っても、ポルノを観ていてもつねに孤独だということに気づいた。そして目に映るものといえば、この世のクズばかり。深夜にドンキにいっただけでイライラしてしまうぼくにとっては地獄のような毎日だろうと思うよう

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    zenibuta 2013/03/27
  • DOCUMENTARY OF AKBスタッフ「密着!秋元康 2160時間」 - シン・くりごはんが嫌い

    11日の月曜にBSプレミアムで放送された「密着!秋元康 2160時間」が予想以上におもしろかった。 テレビ番組の感想はTwitterでポツポツとつぶやいてそれで終わることがほとんどなんだけど(だいたい140文字で収まってしまう)、こうやってブログのエントリとして書いているということは、自分の中で語りたい部分が多かったのだろうと思う。 「密着!秋元康2160時間」というタイトルだけに、どれだけ多忙な日々を送っているかを映すのかと思いきや、なんとAKBの楽曲制作からMV制作の舞台裏にカメラが初潜入するという予想を裏切られる展開。『金スマ』がそうであるように、この手のあおりには肩すかしを喰らってきたが、今回はさすが天化のNHK。そこにウソはなく、今まで明かされて来なかった映像がてんこ盛りであり、去年のAKBドキュメンタリー映画に近いものを感じた。しかも番組は2時間という大盤振る舞いであり、CMが

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    zenibuta 2013/02/13
  • ぶっちぎりに「すごい」映画だ!『Evidence』 - シン・くりごはんが嫌い

    『Evidence』をUK盤DVDで鑑賞。 ついこないだ2012年のベストムービーを発表したばかりでアレだが、いやはやとてつもない映画をこの年末に観てしまった。見終わったあとにこの映画についてこんなに誰かと語り合いたくなったのは久しぶりのことである。「すっごい映画だった」なんてのはみんなもよく口にしているだろうが、これほど「いやぁ!ホントにすっごい映画だったね!」という言葉が似合う作品もないだろう。それほど圧倒され、衝撃を受けた。いつ発売されたソフトなのかは分からないが、今年の映画としてカウントしてもいいのならば文句なしのベストワンである。 この映画は元々日で公開されてないような映画を率先して観てブログを書いているナマニクさんとnotld_1968さんに教えてもらった。 Evidence | ナマニクさんの暇つぶし http://blog.livedoor.jp/notld_1968/a

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    zenibuta 2012/12/21
  • ネタバレあり!『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』について駄文 - シン・くりごはんが嫌い

    注!全体にわたってネタバレあります!! 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』を朝一の8時から鑑賞。上映時間早すぎだろ。おかげで人がほとんどいなかったからいいけど。 「『エヴァンゲリオン』は文学である」みたいなことを、確か「アニメ夜話」で誰かが言っていた気がするが、まったくその通りで、太宰治が自分自身の恥部をさらけ出して、人々の共感を得ることができたように*1、庵野秀明も人に言ったら絶対に嫌われるようなところまでさらけ出したことにより、同じオタク気質*2を持つ人の共感を多数得て、結果『エヴァ』は熱狂的な人気を獲得した。 なんと言っても、あの『監督失格』をプロデュースし、素顔のままウルトラマンを演じるような人である。いろんなことから逃げたいけど逃げられない運命に巻き込まれたシンジくんが庵野秀明自身であることは想像に難しくない。めんどくさいことからは逃げたいけど、ロボットに乗って破壊の限りをつくしな

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    zenibuta 2012/12/07
  • 「GONIN」以降、これを待っていた!『黄金を抱いて翔べ』 - シン・くりごはんが嫌い

    『黄金を抱いて翔べ』鑑賞。 石井隆監督の『GONIN』という映画がすごく好きである。 今回『黄金を抱いて翔べ』を観て、改めてDVDで見返したのだが、その想いをさらに強くした。 観ている最中から思ったことではあるが、金塊を強奪するワケあり6人組を描く、いわゆるケイパーものであり、高村薫の原作があるものの、その内容とホモソーシャル感、はたまた、どんずまりの不景気になってしまった現代に設定したことで(『GONIN』は舞台がバブルがはじけて行き場を失ったキャラクターたちがヤクザの金を強奪するというストーリーである、恐らく原作もそのくらいの時代)、奇しくもその『GONIN』とかなり内容がかぶる作品に仕上がった(そもそもこういうストーリーは古今東西たくさん映画化されてはいるのだが)。 つまりである。この『黄金を抱いて翔べ』は井筒流の和製ハードボイルド・ケイパー・ノワールであり、まさにそのもののジャンル

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  • 『贖罪』など黒沢清監督の作品を9本ほど観た - シン・くりごはんが嫌い

    ここ最近、黒沢清作品を観ていた。見返したものもある。 『由美香』という作品がどうしても観たくなり、近所のレンタル屋さんで探していたら、VHSしか置いてないとのことで、部屋の奥にしまってあった、ビデオデッキを引っ張りだすついでに、VHSでしか観られない作品をついでに借りてきたのだ。 そのなかの二が黒沢清の『蛇の道』と『蜘蛛の瞳』だった。 まぁ、この二がド級の傑作で、わりかし黒沢清は好きでこれまでも観てきたのだが、改めてそのすごさを思い知らされることになった。そこで一気に黒沢清熱が再沸騰し、最新作の『贖罪』もなんとか借りて観て(あまりの回転の速さでつねに貸し出し中である)、今まで観たヤツなどもまた見返したりしたので、そのぶんも含めていっきに感想を書こうと思う。 『贖罪』 WOWOWで放送され、監督が再編集した劇場版なるものまで製作された現時点での最新作。湊かなえ原作。小泉今日子と香川照之が

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    zenibuta 2012/10/12
  • 夏休みはまだ終わっちゃいないぜ!『アベンジャーズ』 - シン・くりごはんが嫌い

    『アベンジャーズ』鑑賞。いわずとしれたスーパーヒーロー大集合の作品。 ぼくはこの手の映画は好きで率先して観にいくけれども、その反面。心の底からおもしろかったぁ!と思ってスクリーンを出ることはそんなになく、逆にいえば、ある程度のおもしろさを分かってて観にいっているみたいなところがどっかにあった。故に、世間的に大絶賛されている『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』や、サム・ライミの『スパイダーマン』シリーズもいうほどテンションが上がったわけではないし、今作の布石となっている『アイアンマン』も『マイティ・ソー』も『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』も、そこそこ楽しんだクチである*1。 しかも個々の作品のエンドロール後やエンディングで『アベンジャーズ』への予告ともいうべきボーナストラックがしこたま公開され、否が応でも作品への期待が高まるように仕向けてるというか、自らそんだけ

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  • 「伝説」から「神話」へ………『ダークナイト ライジング』 - シン・くりごはんが嫌い

    『ダークナイト ライジング』を吹替版で鑑賞。 いわずとしれたノーラン版バットマンの3作目にして、完結編。前作から8年後、デント法なる新たな法が制定され、凶悪犯罪はへり、そのデントを殺害したという無実の罪によってバットマンの活動は鳴りをひそめ、ゴードン部長ものほほんとした事件に精をだす日々をおくっていた。ところがそんなゴッサムにベインと名のる凶悪犯があらわれたのだからさぁたいへん。引きこもり同然だったブルース・ウェインはふたたびバットスーツを着こみ、ベインとの対決にいどむのであった…… ぼくはノーラン版バットマンの一作目である『バットマン ビギンズ』はまったくダメな作品だと思っていて、それこそスケアクロウは弱っちぃし、バットマンは忍者もどきに鍛えあげられてるし、渡辺謙はちょっとしか出てないし、あげくの果てにクライマックスの『フレンチ・コネクション』オマージュにしたって、「おいおい!あれは普

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  • 写真家と映画監督の違い『へルタースケルター』 - シン・くりごはんが嫌い

    『へルタースケルター』鑑賞。 世間的に人気というか、評価が高いであろう、蜷川実花が監督したAKB48の『ヘビーローテーション』のPVをぼくはあまり評価していない。 理由は至極単純でアイドルとしての魅力が引き出されてるとは到底思えないからだ。 「美味しんぼ」でいえば、かけるソースや調理法に凝りすぎて、勝ちやすい料理を作ってしまうため、ほんらいの素材の味を活かしてないと海原雄山や団社長に指摘される山岡みたいなもんである。ゴテゴテした装飾や原色飛び交うドギツイ色彩に頼りすぎているきらいがあり、まず、素材の味を活かしかたを覚えないと、その装飾はただのハリボテでしかなく、センスがいい!とはならない。むしろ押し付けがましい*1。 とてつもない情報量がワンカットに込められているだけに、来ならザック・スナイダーのように、写真を一枚一枚じっくり眺めるようなモーション感覚で撮影すれば、まだ「中身はない」と言

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  • この映像に大友克洋は嫉妬する『ヒューゴの不思議な発明』 - シン・くりごはんが嫌い

    『ヒューゴの不思議な発明』を3Dで鑑賞。 ドンデン返しがあるとかそういうのとは違うが、あらすじについていっさい言及ができないマーティン・スコセッシ監督最新作。自身、初の3D映画であり、FUCKと血にまみれた作品を得意としてきた彼が、初めて手がけた家族向けのファンタジー映画でもある。 とは言いながらも、スコセッシが子供のころに感じていたような「見せ物」としての「映画」にこだわった内容で、映画がちょうど進化を遂げはじめたころの時代と「3D」という新たな「見せ物」でなければならない現代の関係性がリンクし、必然的に3Dでなければ成立しない物語になっているのが特徴。 リュミエール兄弟がフィルムを使って、カメラに向かって来る列車を観客に見せたとき、観客はこちらに列車が飛び込んで来るかと思って身体をのけぞらせたというエピソードは有名で、編にも登場するが、その「感じ」をもう一度やるために、あえて3Dとい

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  • AKBすかんぴん『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』 - シン・くりごはんが嫌い

    『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』を鑑賞。 題に入る前にとりあえず今回の映画に対するスタンスだけ書いておこうと思う。 まずオフィシャルで発表しているAKBのドキュメンタリー『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?』とその前編にあたる『DOCUMENTARY of AKB48 1ミリ先の未来』はBGM的に流し見したのを別にしてきっちり5回以上は見ており、さらに先日放送された『DOCUMENTARY of AKB48「AKB48+1」』はその構成の妙もあってか10回くらい見ている。今作では重要である西部ドームライブもBSで放送した3時間半のものであればかなりの回数を見た。 さらにMJで不定期に特集されている「AKB48被災地訪問」はす

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  • 「およげたいやきくん」の元ネタ?『マスウェル・ヒルビリーズ』 - シン・くりごはんが嫌い

    最近キンクスの『マスウェル・ヒルビリーズ』をよく聴いてました。 キンクスといえば、イギリス4大バンドのひとつという言い方をされてますが、日だとビートルズやストーンズ、ザ・フーよりも一般的な知名度はないんじゃないでしょうか。レンタルショップでもキンクスだけはベスト盤しか置いてないイメージがあります。実際ぼくも探しまわってファーストアルバムをレンタルしたくらいですし、ビートルズやストーンズ、フーを聴くという人はぼくの周りにも数名いますが、キンクスを聴くという人に出会ったことがありません。 このアルバムは労働者階級のイギリス人がアメリカに対する憧れを描いていると言われています――――と言いながらも、和訳された歌詞カードが手元にないので歌詞についてまったく言及出来ません。なんてこったい。ただ、内容を紹介しているサイトによれば、人間関係や仕事に疲れて酒に溺れる男の歌や会社をクビになった男がそれを休

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    zenibuta 2012/02/14
  • フットボールアワー後藤の「ジェッタシー」の元ネタについて雑記 - シン・くりごはんが嫌い

    最近『ゴッドタン』をよく見るようになった。 企画によって当たり外れが大きい番組だなぁとは思って、率先して見てはいなかったんだけど*1、お笑いマニアの友人から「これは間違いないから」と「キス我慢選手権」と「マジ歌選手権」のDVDをおすすめされて、それを見て死ぬほど笑ってから欠かさず見るようにしている。それでもやっぱり企画によっては当たり外れがあったりするけど。 新潟は二ヶ月くらい放送が遅れていて、こないだやっと「ゲーセワ飲み会」が終わったところなのだが、なぜか最近Twitterで「ジェッタシー最高!」というツイートをやたらと見かけるようになった。 「ジェッタシー」とは『ゴッドタン』の人気企画である「マジ歌選手権」でフットボールアワーの後藤が披露したマジ歌「ジェットエクスタシー」のことなのだが、なぜか曲の出だしで「ジェットエクスタシー」のことを「ジェッタシー」と略しており、それ以来「ジェッタシ

    フットボールアワー後藤の「ジェッタシー」の元ネタについて雑記 - シン・くりごはんが嫌い
    zenibuta
    zenibuta 2012/02/13
    ベンジーぐらいかっこよくないとかっこつかない曲って話なんでしょうね多分