【ワシントン=有元隆志】AP通信は10日、北朝鮮が中国との国境に近い黄海沿岸に、新たな長距離弾道ミサイル発射基地の建設を進めていると伝えた。民間の専門家が衛星写真をもとに分析したもので、咸鏡北道・舞水端里にあるミサイル発射基地より規模が大きく、長距離ミサイル・テポドン2号の実験施設とみられるという。 このミサイル発射基地はジェーンズ・インフォメーショングループの専門家、ジョセフ・ベルムデス氏が今春確認し、分析作業を続けてきた。基地には移動可能な発射台などが建設されている。同氏らはイランのテヘラン郊外にあるロケット実験施設と似たロケットモーターのテスト用施設もあるとしている。 舞水端里基地と比べて、複数回の発射実験が可能とみられ、同氏は北朝鮮が引き続き弾道ミサイル開発計画を進めていることを示していると指摘している。 北朝鮮は2006年7月にテポドン2号の発射実験を行ったが、失敗に終わった。