2013年08月06日00:48 カテゴリ本 放射線と冷静に向き合いたいみなさんへ NHKによれば、柏崎刈羽原発の安全審査の申請について、地元の柏崎市と刈羽村は了承する方針を決めたとのことだ。ところが新潟県の泉田知事だけが反発している。彼には、リスクを経済的損害と比較衡量して総合的に評価する能力がないのだろう。 本書は、放射線医学の世界的権威でチェルノブイリなどで原子力災害に立ち会った著者が、その経験を踏まえて、放射線のリスクについて一般向けに解説したものだ。著者が強調するのは放射線のリスクは相対的なものであり、その健康被害は確率的な現象だということだ。 ここが一般国民にわかりにくいところで、福島のような事故が起こると、その発生確率を1と考えて絶対化してしまう。そういうふうに考えるなら、まじめに働くより宝くじを買うほうが金持ちになるだろう。放射線のリスクも宝くじと同じく、確率で割り引いた期
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