兵庫県明石市で2001年7月に11人が死亡した歩道橋事故で、神戸第二検察審査会の議決を受けて榊和晄(さかき・かずあき)・元明石署副署長(63)を業務上過失致死傷罪で強制起訴する検察官役の弁護士3人が、元副署長らの取り調べの際に全過程を録音・録画する方針を固めた。実現すれば全国初の「全面可視化」となる。 神戸地裁が指定した検察官役の「指定弁護士」3人は改正検察審査会法に基づき、容疑者を取り調べるなどの補充捜査ができる。関係者によると、3人は5日に神戸地検を訪れ、録音・録画のための機材を貸し出すよう要請した。取り調べ状況をすべて記録することで、公判で元副署長らの供述の任意性が争いにならないようにする狙いという。 可視化をめぐっては、供述調書を容疑者に読み聞かせる場面を録画する「一部可視化」を検察や警察が始めている。鳩山政権は全面可視化の実施を公約に掲げ、千葉景子法相は「国際的にも趨勢(すう