昨年度、障害者施設での虐待について全国の市区町村に寄せられた相談や通報などは、過去最多の2900件余りだったことが国のまとめで分かりました。このうち400件余りは自治体の調査が行われておらず、厚生労働省は虐待の見逃しにつながるおそれもあるとしています。 厚生労働省によりますと、昨年度、障害者施設での虐待に関して全国の市区町村が家族や施設の職員などから受けた相談や通報などは前年度より95件多い2912件で、平成24年度に統計を取り始めて以降、最も多くなりました。 自治体が調査した結果、虐待を受けたと判断された障害者は、156人増えて過去最多の890人となり、このうち40代の男性1人が死亡しています。 一方、市区町村が受けた相談や通報の15%にあたる437件は、昨年度のうちに調査が行われていなかったということです。 理由は「明らかに虐待ではなく調査が不要と判断した」が57%、「後日、調査を予定